全国都道府県対抗女子駅伝 12日・京都 上位入賞へ陣容充実 廣中、野上、森を軸に勝負

年末年始の合宿でチーム力を高める中高生と一般のメンバー=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 第38回全国都道府県対抗女子駅伝大会は12日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)発着の9区間42.195キロで行われる。中学生から一般までの選手で編成した各都道府県代表47チームが出場。新春の都大路で郷土のたすきを走り継ぐ。一昨年まで3年連続入賞していた長崎県チームは昨年11位。主将の森は「また今年から入賞をつなげていけるように、一つでも上の順位でゴールする」と2年ぶりの賞状獲得を誓う。

 頼もしい社会人メンバーがそろった。注目は桜が原中3年から昨年まで、4年連続で区間賞を獲得してきた廣中。昨年11月の全日本実業団女子駅伝で1区(7キロ)を区間新で駆け抜けると、12月に5000メートルで15分5秒40をマークして東京五輪参加標準記録を突破した。充実の社会人1年目に、古里のユニホームでどんな走りを見せてくれるか楽しみだ。
 野上はここ数年、2018年夏のアジア大会銀メダルをはじめ、マラソンで活躍。昨年9月の東京五輪代表選考会(MGC)も5位と健闘した。この廣中と野上を1区(6キロ)、9区(10キロ)の主要区間に起用予定。調子を上げている森も、たすきに勢いをつけてくれそうだ。
 高校生は昨年末の全国高校駅伝で8位入賞した諫早勢がメンバー入り。1区(6キロ)で7位と流れをつくった3年生の弟子丸をはじめ、森田、畑本の2年生コンビらは堅実な走りが期待できる。大学生、中学生も年末年始の合宿を通じて、徐々に状態が上がってきた。弟子丸は「強い実業団の先輩たちがつくってくれた流れを、私たちがしっかりつないで入賞ラインをキープしたい」と気を引き締める。
 1、9区以外のオーダーは、各選手の状態を直前まで見極めて決定する。年末の都大路で母校の指揮を執り、10年ぶりの入賞に導いた藤永監督は「みなさんがテレビ中継に注目してくれるように上位でレースを進めて、長崎に明るい話題を届けたい」とチームの奮起に期待している。

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