亀山八幡宮で「十日恵比須大祭」 新たな年に 期待寄せて

多くの参拝者でにぎわった餅まき=佐世保市、亀山八幡宮

 長崎県佐世保市八幡町の亀山八幡宮で10日、新春恒例の十日恵比須大祭が開かれ、多くの参拝者が商売繁盛や家内安全を祈願した。

 一部の商家で営まれていた「恵比須講」の輪が広まり、有志が1929年に開いたのが始まり。戦乱による中断を経て、現在は市内の企業でつくる佐世保恵比須会(会長・田中丸善保佐世保玉屋代表取締役会長)が、新年を祝う地域の交流行事として毎年1月10日に開いている。
 餅まきには、今年の祭主「大恵比須」を務めた山口嘉浩さん(58)=ランドアーク代表取締役社長=をはじめ、行政、陸海自衛隊のトップらが参加。勢いよく餅を放り投げた。縁起物の餅を受け取ろうと、多くの人たちが手を伸ばしていた。
 山口さんは「天気にも恵まれ、朝から多くの皆さんに来ていただいた。災害がなく、地元経済が発展する年になってほしい」と期待を寄せた。
 境内では、餅つきや太鼓の演奏など、さまざまな出し物が繰り広げられ、にぎわった。恒例の抽選会も開かれ、「当たり」が出るたびにかねの音が鳴り響いていた。
 餅つきに参加した、市内の公務員、下薗ゆかりさん(37)は「健康第一の年にしたいと思う」と話した。

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