プロ転向し目指すは東京五輪の“頂点” 大町出身のバドミントン・奥原希望選手 「夢の舞台楽しみたい」

長野県大町市出身の女子バドミントン・奥原希望選手は、前回のリオデジャネイロオリンピックは銅メダルでしたが、東京オリンピックでは、世界の頂点を狙っています。奥原選手にNBSが単独インタビューしました。

奥原希望選手:

「特別な舞台、夢の舞台なので、日本で開催されるオリンピックは私が生きている間、またあるかどうか分からないので、その夢の舞台を楽しめたらいい」

奥原選手の東京オリンピックにかける思いは特別です。元日、奥原選手は、都内の神社に初詣に訪れました。

奥原希望選手:

「(初詣では)決意というか、自分はこうしますという宣言と、(神様に)見守ってくださいと。(今年の)テーマは『貫く』です。自分の道を突き進んで行きたい」

この後、早速、日本代表合宿に参加し、オリンピックイヤーをスタートさせました。

奥原選手は、現在、世界ランキング4位。女子シングルスの代表は、世界ランクの国内上位2人が選ばれるため、代表入りはほぼ確実とみられています。

奥原希望選手:

「(世界の強豪と)やりあえている自信はあるので、プレーの仕上げプラス、世界のトップ選手との距離をどんどん詰めていきたい。(プレーの)粗いところが要所要所のミスにつながっている。進んでいく道は分かっていて、今の結果なので、そこを極めていけたらいい」

奥原選手は昨シーズン、プロに転向しました。代表活動に専念し、必要な試合だけに集中する。東京オリンピックで金メダルをとるための決断でした。

奥原希望選手:

「無理して何かをすることがなくなった。自分の体というのを分かってきて、自分を理解してコントロールできるようになった。(周囲から)余裕があるように見えると言われて、

(プロになって)大きく変わったところかなと思う」

プロ転向の成果もあり、世界選手権で準優勝や、日本選手権で4年ぶりの優勝など、主要な大会で安定した成績を残し、去年10月には初めて世界ランキングで1位になりました。

奥原希望選手:

「自分の良さ、強みというのを改めて把握できた。そこで勝負していけばいいという自信につながるきっかけがあったので、大きく変わった。コート内の運動量だったりフットワークは誰にも負けない」

大町市にいた小学2年のころ、指導者だった父の影響で始めたバドミントン。あの時の少女が、日本のバドミントン界を牽引するエースに成長し、子どもたちのあこがれの存在に。

奥原希望選手:

「応援の力というのは地元だからこそ感じるものもあるし、あたたかくて励みになる」

先月、地元・大町市の母校を訪れた奥原選手。

児童:

「来年の東京オリンピック、楽しみにしています。頑張ってください」

後輩の児童たちから激励のメッセージや花束が贈られました。

児童:

「(東京五輪では)金メダル目指してがんばってください」

児童:

「児童のメッセージは嬉しかった、地元の力はパワーになる」

金メダルを狙って臨んだ前回のリオ・オリンピックは銅メダルでした。その時の悔しさを晴らすため、この4年間、努力を重ねてきた奥原選手。

奥原希望選手:

「悔しさは常に心に残っているので、常に考えてますし、この4年間というのはどんな大会でも、優勝することもあったなかで、嬉しいと思うことはなく、まだまだだなと、もっともっとだなと思いながら過ごしている」

東京オリンピックの開幕までおよそ半年。奥原選手が書いた2020年の抱負は。

「自己実現」

奥原希望選手:

「自分の目標がそこなので、実現できたらいい。頂点に立って、君が代をみんなで歌えたらいい」

視線の先にあるのは金メダル。東京が夢を叶える舞台です。

奥原希望選手:

「東京を現役で迎えられるのは奇跡だと思いますし、背負える声援を力に変えていきたい。リオからの自分の思い、周りの思い、頑張ってねと言ってくれる地元の方の思いをしっかり全部背負って、夢の舞台を楽しめたらいい」

© 株式会社長野放送