自衛隊派遣・「桜を見る会」に抗議 新宿で大規模デモ、首相退陣訴え

 自衛隊の中東派遣や「桜を見る会」を巡る政府の対応などに抗議し、安倍晋三首相の退陣を求める大規模なデモが12日、東京・新宿で行われた。主催者発表で約3千人が参加、目抜き通りに「安倍やめろ!」の声が響いた。

 SNSなどで呼び掛けが広まり、数千人がスタ-ト地点の「新宿中公園」に集まった。「総辞職」「ねつ造、隠蔽(いんぺい)、私物化、やめろ!」「自衛隊、中東派遣を撤回!」といったプラカ-ドを掲げ、約1時間にわたり練り歩いた。

 横浜市港南区から参加した無職女性(71)は「家族を戦争で亡くし、この年まで平和に生きてきた。将来ある若い人たちに平和な社会を残さなければいけない」と主張。磯子区の女性(43)は「安倍政権による弱者の切り捨てが許せない。経済政策でも中小・零細を冷遇し、大企業ばかりを優遇している」と憤った。

 「安倍やめろ!」と怒りの声を上げた川崎市の男性会社員(59)は「安倍政権には数々の問題がある。『やめろ』という声を街中に響かせることができた」。ネットでデモを呼び掛けた都内に住む男性会社員(45)は「当初の予想より多くの人が参加し驚いている。これだけの人が怒っているということ」とし、20日開会予定の通常国会を見据え再び行動を起こしていく考えを示した。

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