タコにも感情が? 観音崎自然博物館で特別展示

足が60本ある奇形のマダコも展示されている=観音崎自然博物館

 正月の縁起物でもあるタコの生態や特徴を紹介する特別展示が、観音崎自然博物館(横須賀市鴨居)で3月31日まで開かれている。

 タコが貝類と同じ軟体動物で、退化によって殻がなくなったことや、体表の色を環境に合わせて自在に変えられる仕組みを解説。同館近くで2014年12月に捕獲された、足が60本ある奇形のマダコの標本などを展示している。

 水槽では、猛毒を分泌するヒョウモンダコを生きたまま展示。瓶の中に好物のカニを入れたところ、瓶のふたを開けられなかったタコが怒ったかのように瓶を水槽に投げ付けるそぶりを見せたエピソードから、「タコは感情を持っている可能性がある」と説明している。

 また、タコを描いた芸術や、食品としての利用など、国内外での人との関係についても取り上げている。漁で使うたこつぼが素焼きからプラスチック製に変化したことなど、漁具の今昔も伝えている。

 タコなどを研究する同館の山田和彦学芸部長(60)は「タコは身近な生き物だが、知られていないことも多い。展示をきっかけに、生き物に興味を持ってもらえれば」と来場を呼び掛けている。入館料は大人400円、高校生300円、小中学生200円で幼児は100円。午前9時から午後5時まで。月曜定休。問い合わせは、同館電話046(841)1533。

© 株式会社神奈川新聞社