中傷、ハッキング、Aロッドが薬物で… 米特集、MLB過去のスキャンダルは?

現役時代はヤンキースなどで活躍したアレックス・ロドリゲス氏【写真:Getty Images】

アストロズへの処分はGM、ヒンチ監督の停職、20、21年のドラフト1、2巡目の指名権剥奪に罰金…

 MLB球界を揺るがしているアストロズの“サイン盗み騒動”は13日(日本時間14日)にMLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏が調査結果と処罰を発表した。アストロズのジェフ・ルーノーGMとAJ・ヒンチ監督に対して1年間の報酬なしの停職、チームには2020年と2021年のドラフト1巡目と2巡目の指名権剥奪と罰金500万ドル(約5億4700万円)の処分が課された。

 米ヤフースポーツはアストロズの“サイン盗み”が「野球史上最も有名なスキャンダルの1つになってきている」と指摘。そこで記事では過去の大きなスキャンダルと処罰を振り返っている。

 1989年・ピート・ローズ氏が野球賭博で永久追放処分、2013年のA・ロッド(ヤンキース)がバイオジェネシス・スキャンダルで211試合の出場停止処分、2017年のブレーブス幹部が永久追放処分など過去のスキャンダルを紹介している。

ヤンキースのA・ロッドは2013年にバイオジェネシス・スキャンダルで211試合の出場停止

以下はメジャーリーグで起きた過去のスキャンダル

○ピート・ローズが野球賭博で永久追放処分
 1989年8月24日、MLB最高のヒットキングは永久追放処分を受け入れた。

○ジョージ・スタインブレナーが中傷を試みて処罰
 スタインブレナー氏はデーブ・ウィンフィールド氏の弱みを探ってもらうためにギャンブラーに4万ドルを支払ったことで処罰を受けた。スタインブレナー氏は1981年にウィンフィールド氏と10年2300万ドルの契約をした後、彼を中傷することに躍起に。最終的には1993年にオーナーに復帰したが、日々の業務は他の幹部が行った。

○カージナルスがハッキングスキャンダルで200万ドルの罰金とプロスペクト喪失
 カージナルスは元スカウティングディレクターのクリス・コレア氏がアストロズのデータベースにハッキングしたと判明したことで、200万ドルの罰金とドラフト指名権を2つ失う処罰を受けた。コレア氏は保護されたコンピュータに5度不正にアクセスしたことを認め、禁錮46か月の判決が言い渡された。

○ブレーブス幹部が永久追放処分
 2017年に海外選手獲得に関するMLB規則に違反したことにより、ブレーブスはプロスペクト13人を失い、ジョン・コッポレラGMは永久追放処分を受けた。

○パドレスのAJ・プレラーGMが30日間の業務停止処分
 2016年、レッドソックスへのトレード後に怪我をしたドリュー・ポメランツについて、トレードする際に正しいメディカル記録を提示していたのかをMLBが調査し、パドレスのAJ・プレラーGMが30日間の業務停止処分を受けた。

○Aロッドがバイオジェネシス・スキャンダルで211試合の出場停止処分
 2013年にバイオジェネシス・スキャンダル(薬物スキャンダル)がMLBで話題となり、13人が出場停止処分を受けた。最も目立ったのは当時球界最高額だったアレックス・ロドリゲス氏であった。ヤンキースの三塁手は計211試合の出場停止処分を受けた。

○レッドソックスとヤンキースがサイン盗みで罰金
2017年レッドソックスとヤンキースはサイン盗み規則に違反したことで罰金を受けた。レッドソックスはトレーナーが時計を見て、選手に伝えていたことで処罰を受けた。ヤンキースがこのことをMLBに訴えたが、ヤンキースは以前にダグアウトの電話で情報を伝えるという違反をしていたことが判明し、そのことで罰金を受けた。(Full-Count編集部)

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