海の事件・事故は「118番」 緊急通報ダイヤルのPRや認知度調査 長崎海保と対馬海保

「118番を知っていますか?」の問いに答える学生(右)=長崎市、ゆめタウン夢彩都

 海の事件や事故の緊急通報用電話番号「118番」の日の18日、県内の海上保安部は、市民らにPR活動や認知度調査をした。
 長崎海上保安部は、長崎市元船町の大型商業施設で、職員が「海での『事件・事故』は118番!」などと記したポケットティッシュを買い物客らに配った。
 また、ボードにシールを貼ってもらう形式で市民に118番の認知度を調査。回答した196人中、「知らない」が117人で「知っている」の79人を上回った。長崎女子高3年の中村亜純さん(18)は「(118番を)知らなかった。家族や友達にも教えてあげたい」と話した。

 対馬海上保安部では、対馬市厳原町の厳原港で、博多港とを結ぶジェットフォイルの乗客約140人に職員がちらしを配布。「いつ、どこで、何があったなどを簡潔に落ち着いて通報してください」と呼び掛けた。
 本県を含む第7管区海上保安本部管内の昨年の118番通報(3万3310件)のうち、98%の3万2560件が間違いやいたずら電話。実際の海難通報は287件、人身事故通報は138件だった。
 海上保安庁では昨年11月から、聴覚や言語障害のある人が音声を使わず通報できるシステム「NET118」を導入している。

ジェットフォイルの乗降客にチラシなどを配り、118番をPRしたキャンペーン=厳原港

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