埋蔵文化財に理解を 綾瀬で遺跡展巡回展

巡回展で綾瀬市内の遺跡を紹介したコーナー=市役所市民展示ホール

 昨年11月から12月にかけて県立歴史博物館(横浜市中区)で開かれた「かながわの遺跡展『縄文と弥生』」の巡回展が26日まで、綾瀬市役所(同市早川)7階の市民展示ホールで開かれている。

 遺跡展は、郷土の考古学や埋蔵文化財への理解を深めてもらうことが目的。県内の発掘調査で出土した資料を中心に、テーマに沿って展示している。今回は縄文時代から弥生時代への移行期に焦点を当て、暮らしの変遷を紹介した。

 県教育委員会、県立歴史博物館、市教育委員会が共催する巡回展では、博物館での展示数から絞り込んだ上、市内での出土品を詳しく説明。土器や石器、獣骨、堅果類など計382点を鑑賞できる。

 地元関連では、上土棚南遺跡と宮久保遺跡を取り上げた。両遺跡の特徴から、気候の寒冷化に伴い、大きな集団が1カ所に集まる生活形態を、小さい集団が分散するように変化させていった様子が垣間見える。

 午前9時から午後4時半まで。観覧無料。

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