神奈川県弁護士会、伊藤新会長が就任 「弱者に寄り添う」

就任の抱負を語る神奈川県弁護士会の伊藤会長=横浜市中区の県弁護士会館

 神奈川県弁護士会の新会長に伊藤信吾氏(55)が1日就任した。横浜市中区の同弁護士会館で会見した伊藤氏は「社会的に弱い立場の人を保護し、増やさないことがわれわれ弁護士活動の1丁目1番地。寄り添った活動を進めていきたい」と所信を述べた。

 伊藤氏は「社会では生産性や効率性を追求しがちだが、弁護士会としては丁寧に問題解決に当たることが必要になる」と指摘。ブラック企業やパワハラなどの労働問題、根強い男女の格差・差別の解消など、多様化が進む中で浮上した諸問題に力を入れて取り組む考えを示した。

 自身が相模原支部に所属する観点から、県内全域での司法サービスの充実も課題に挙げた。「各支部の活動を支援し、市民が容易に弁護士にアクセスできる環境を整備したい」とした。

 伊藤氏は相模原市出身。早稲田大を卒業し、1992年に横浜弁護士会に弁護士登録。同会副会長などを歴任した。

 副会長には須山園子(51)、徳田暁(45)、千歳博信(46)、青山良治(43)、澄川圭(46)の5氏が就任した。会長、副会長の任期は2020年3月末まで。

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