“和ンチーム”で頂点へ 「世界料理五輪」シェフ壮行会

壮行会でガッツポーズを決める世界料理オリンピックの日本代表選手=横浜ロイヤルパークホテル

 ドイツで2月14日に開幕する西洋料理の祭典「世界料理オリンピック」を控え、日本代表選手団の壮行会が21日夜、横浜ロイヤルパークホテル(横浜市西区)で開かれた。神奈川県勢では、ヘッドコーチを務める同ホテル総料理長の高橋明さんら6人が出場。団体戦では和食の技法を随所に取り入れる「日本らしさ」を発揮して、悲願の金メダルを目指す。

 日本代表選手は全日本司厨(しちゅう)士協会(AJCA)関東総合地方本部を中心に全国から選抜された18人のシェフで構成。課題に応じて腕をふるう個人部門と、横浜のシェフが中軸を担う団体戦に挑む。

 同ホテルからは高橋さんら5人のシェフが出場する。キャプテンに抜擢(ばってき)された同ホテル調理部副部長の西山恭正さんは「『ワンチーム』で、できる限りの力を十分に発揮したい」。同ホテルのペイストリー・シェフ(パティシエ)岩﨑浩実さんは「私にとって一生に一度のこと。感謝を忘れずに与えられた仕事をしたい」と意気込んだ。

 また、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ(同区)から出場するシェフ當間元さんは「選んでいただいて光栄。ドイツに行っても精いっぱい頑張りたい」と抱負を述べた。来賓の荒木田百合副市長は「ぜひ金メダルを」と激励した。

 高橋さんによると、団体戦に向けて1年前から強化訓練に取り組み、現地の食材を使ったレシピ作りや本番を想定した段取りの確認を何度も重ねてきた。繊細な和食の技法だけでなく、作業態度や身だしなみまで、真心が行き届いた「和のおもてなし」で頂点を目指す。

 同大会は4年に1度、世界30カ国以上、2千人のトップシェフがドイツに集う世界で最も権威ある料理大会。一般客を含む110人にフルコースを提供する実演競技などを行い、その味や見栄えに加え、決められた時間内に手際良く作り配膳する能力などを競う。日本代表は1972年から毎年出場し、団体戦では銀メダルを獲得している。

© 株式会社神奈川新聞社