文化芸術ホール建設地 県庁跡地断念も視野 来月議会までに判断

 長崎市の田上富久市長は22日の定例記者会見で、新設する文化芸術ホールの建設地について、県庁跡地(江戸町)を断念し、市役所移転後の跡地(桜町)とすることも視野に県と協議を進める方針を明らかにした。関連予算を計上予定の2月の定例市議会までに最終判断したい考えを示した。
 県と市は県庁跡地での建設に合意していたが、埋蔵文化財調査で江戸期の遺構や遺品が多数出土した。外部専門家は今月、追加調査を求める意見を出した。
 ホールの完成時期は市役所跡地なら2026年度の見込みで、県庁跡地はそれよりやや早いのが現状という。田上市長は「いいホールを早く造り、遺構にもきちんと対応するのが市のテーマ。専門家の価値判断を踏まえ、(建設地を)最終判断したい」と述べた。

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