パイレーツ・マーテイのトレード交渉が再び活性化の気配

今オフのトレード候補の1人に挙げられていたスターリング・マーテイ(パイレーツ)だが、オフシーズンの早い段階でトレード放出に向けた動きは沈静化していた。しかし、スプリング・トレーニングの開始を数週間後に控えたこのタイミングになって、パイレーツは再びマーテイ放出に向けた動きを見せているようだ。MLBネットワークのジョン・ヘイマンはマーテイのトレード交渉が再び活性化する気配を見せており、メッツやパドレスが獲得を狙っていることを伝えている。

ヘイマンが報じた内容とは対照的に、メッツのブロディ・バンワグネンGMはマーテイ獲得に慎重な姿勢を見せている。MLB公式サイトでメッツの番記者を務めるアンソニー・ディコモによると、バンワグネンは現時点の外野の戦力構成に大きな変化をもたらす補強を実施する可能性を否定したという。ただし、これはパイレーツからの高い要求を受けての発言である可能性もある。ヘイマンはメッツとパイレーツが交渉中であるものの、両軍の間には大きな隔たりがあることを伝えている。

2年連続で「20-20」を達成している31歳のマーテイは、正中堅手を欠くメッツにとって理想的な存在と言える。メッツは今オフ、アストロズからトレードでジェイク・マリズニックを獲得しているが、守備と走塁は一流であるものの、打撃には不安が残るため、現時点では左打者とのプラトーン起用が想定されている。もしマーテイを獲得できれば、ルイス・ロハス監督は不動の正中堅手として起用することになるだろう。なお、マーテイは来季の契約が球団オプションとなっており、あと2年(2021年まで)保有可能である。

一方のパドレスは、今オフすでにトミー・ファムとトレント・グリシャムを獲得しているが、マーテイを獲得すればセンターは現レギュラーのマニュエル・マーゴから大幅なグレードアップとなる。パドレスはムーキー・ベッツ(レッドソックス)の獲得に興味を示していることも報じられており、外野のさらなるグレードアップを目指していることは間違いなさそうだ。

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