ジェラバト兄貴、ご乱心! 未解決の無人島“怪奇”失踪事件を基に描くサスペンス『バニシング』

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『バニシング』© 2017 MAB DTP LTD ALL RIGHTS RESERVED

『300 <スリーハンドレッド>』(2007年)ではスパルタ軍300人を率いて100万のペルシア大軍を闘い、『エンド・オブ』シリーズ(2013年~)ではシークレットサービスとして大統領を守ったり追われたりし、『ジオストーム』(2017年)では超異常気象から地球を守ってきたジェラルド・バトラーさん50歳が時代を100年以上も遡り、なんともダークなサスペンスに挑戦。ジェラバト兄貴の主演最新作『バニシング』(2018年)は、映画化企画に惚れ込み自ら製作/プロデュースも手掛けたという意欲作だ。

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実際に起った怪奇事件をベースに重厚なサスペンスが展開!

この『バニシング』、物語の99%はスコットランド沖の無人島が舞台となる。登場人物はベテランの老人トマス、イカつい中年ジェームズ、ひよっこの青年ドナルドという3世代の灯台守たち。<フラナン諸島の謎>または<アイリーン・モア灯台事件>と呼ばれる、1900年に実際に起った灯台守たちの失踪事件を大胆に脚色した、手に汗握るサスペンスドラマである。

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まだラジオも電話テレビも普及していない時代、灯台守として無人島で6週間を過ごすことになる3人の様子は、じゃれ合ったり口論したりと本物の親子さながら。そんな中、無人島に漂着した謎の男に襲われたドナルド(コナー・スウィンデルズ)は、必死で身を守るあまり撲殺してしまった。しかも、その男が持っていた木箱から大量の金塊が見つかったものだから、さあ大変。「俺たち億万長者じゃん!」と浮かれるジェームズ(ジェラルド・バトラー)とドナルドだったが、トマス(ピーター・ミュラン)は「必ず誰かが奪い返しに来る。少しでも普段の生活に変化があれば即バレて、追手に命を狙われることになる。この島を誰かが訪れるたびに、怯えて過ごすことになるんだ!」と、ヒャッハー状態の2人をピシャリと戒める。

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そして彼の言葉通り、すぐさま謎の小舟が無人島を訪れ、争奪バトルの末に3人は追手たちを殺害してしまうのだった…‥。

“手負いのジェラバト”は超めんどい! 先輩と若手に挟まれ、おちょぼ口……

あらすじを読むと、そこまで内容バラしちゃっていいの!? と心配になるが、お話はここからが本番。なんとか金塊を守ったものの、殺人の罪悪感と追手の恐怖にメンタルが極限まで磨り減った3人による、内輪の泥沼バトルが始まるというわけだ。

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特に、短気でゴツい割に幻覚に悩まされるほどイカれてしまうジェームズはかなり厄介(ちょっとレアな最弱ジェラバトを堪能できる)。そんな“手負いのジェラバト”を、コナー・スウィンデルズ演じる若手のドナルドが制御できるはずもなく、頼みの綱はベテラン俳優ピーター・ミュラン演じるトマスのみ。彼が子どもをあやすかのようにジェームズをなだめる様子は、まるで大きな幼稚園だ。

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下っ端のドナルドを演じるコナーは、いま大人気のNetflixオリジナルシリーズ『セックス・エデュケーション』(2019年~)のアダム役でご存じの方も多いはず。マイケル・ファスベンダーとベネディクト・カンバーバッチを足して、大事なネジを1本ユルめたみたいな雰囲気は将来性大だ。そんな彼が、おちょぼ口でモソモソ喋る弱ジェラバトや小うるさいピーター爺さんと、どのように対立していくか? というのも終盤の大きな見どころとなる。

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あの人気北欧ドラマを手掛けた監督が初の長編映画で気を吐く!

本作で長編映画デビューを飾ったのは、北欧ドラマの金字塔『THE KILLING/キリング』(2007年)でその名を知らしめたクリストファー・ニーホルム監督。あのラース・フォン・トリアー監督の下で経験を積んだだけあって、ギリギリとメンタルを削るエグい演出にも定評があるニーホルム監督が、スコットランドの荒々しい男たちのむさ苦しく哀しいぶつかり合いを、これ以上ないほどサスペンスフルに描く。

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アイスランド発の名作ミステリードラマ『トラップ 凍える死体』(2015)の主演で知られる、髭モジャぽっちゃり俳優オラフル・ダッリ・オラフソンも登場し、こってりとしたインパクトを残す。派手なドンパチや激しい格闘アクションに疲れたら、錆びた万力で心臓を締めつけるような本作を、ぜひ。

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『バニシング』は2020年1月24日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー