新型肺炎 相次ぐ団体客キャンセル 長崎県内ホテルなど 影響長期化を懸念

 新型コロナウイルスの感染拡大で県内の観光・経済にも影響が広がっており、小売店からは長期化を懸念する声が上がる。
 長崎県によると、新型肺炎の影響でこれまでに長崎、佐世保で計4隻のクルーズ船の寄港が中止になった。2018年に本県に寄港した中国発着のクルーズ船の乗客は約87万人で、大半が中国人。長崎市宝町の「ザ・ホテル長崎BWプレミアコレクション」では団体客2組53人がキャンセル。担当者は「痛手だ」と残念がる。
 同市京泊2丁目の免税店「NAGASAKI PLAZA」は27、28、31日の中国人団体客の来店がすべてキャンセル。1日当たり約1600人、3日間の売り上げは100万円超を見込んでいたという。従業員は「売り場にいてもやることがない。早く団体客が戻ってほしい」と話す。
 クルーズ船寄港時、店内に中国人があふれるという同市新地町のつりがね堂薬局は、中国人需要を見込んで仕入れていた1箱50枚入りのマスクが山積み状態。福島聡社長は「クルーズ船が頼りなのに…」と早期の収束を願う。
 また佐世保、南島原両市では、2月の中国からの修学旅行について中止の連絡が入り、平戸市でもツアー客がキャンセルしたという。

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