「平和の思いを広げるために」 長崎・山里小で対話型授業

対話型授業で発表する児童=長崎市立山里小

 長崎市教委が平和教育の再編として取り組む「対話型授業」が28日、同市橋口町の市立山里小(吉本研二校長、682人)で教育関係者らに公開された。6年生が「平和の思いを広げるために」をテーマに意見を交換した。
 対話型授業は、他人の意見を尊重しながら自分の言葉で平和について語り、行動できる児童・生徒の育成を目的に2018年度に始まった。市教委は新年度も、全ての市立小中学校で、取り組みを継続していく方針。
 同校の6年生は昨年4月から1年間、広島市立幟町(のぼりちょう)小や、永井隆博士の故郷・島根県の雲南市立三刀屋(みとや)小との交流学習などに取り組んできた。
 授業では、班ごとに分かれた児童から「三刀屋も幟町もみんな平和を思う気持ちは同じだった」「原爆被害を受けた山里小だからこそ伝えられることがあると思う」などの意見が出された。この後、各班の代表が班員の意見を発表。一人一人が、いろいろな考え方を持っていることを改めて確認した。
 植坂日和さん(12)は「今、英語を習っているので、中学ではより勉強を重ねて、多くの外国人に原爆や平和のことを伝えたい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社