レッズはセンゼル放出に慎重 リンドーア獲得には動かない見込み

ニコラス・カステヤーノスを獲得したレッズは、球団ナンバーワンの有望株として期待され、今季メジャー2年目を迎えるニック・センゼルのトレード放出を検討していることが報じられている。センゼルを交換要員の中心としてスター遊撃手のフランシスコ・リンドーア(インディアンス)の獲得に乗り出す可能性も取り沙汰されているが、MLBネットワークのケン・ローゼンタールは「そのようなトレードが起こる可能性は低い」としてレッズのリンドーア獲得の可能性を否定した。

ローゼンタールによると、センゼルとリンドーアを軸としたトレードの交渉はすでに行われたという。レッズとインディアンスの2球団間でのトレードだけでなく、リンドーアがドジャース、コリー・シーガー(ドジャースの正遊撃手)がレッズ、複数のプロスペクトがインディアンスへ移籍する三角トレードの交渉も行われていたようだ。しかし、これらのトレード交渉はいずれも進展しなかった。

フレディ・ギャルビスがレギュラーに予定されている遊撃のグレードアップを目指すレッズにとって問題となるが補強資金である。今オフ、カステヤーノス、マイク・ムスターカス、秋山翔吾、ウェイド・マイリーを獲得したことにより、今季の年俸総額はすでに球団記録となる1億4000万ドル前後まで膨れ上がっている。ここに年俸1750万ドルのリンドーアを加えるのは現実的とは言えないだろう。

二塁にムスターカス、三塁にエウヘニオ・スアレスを長期契約で抱えており、外野にもレギュラー候補が溢れかえっていることを考えると、最終的にセンゼルがトレードで放出される可能性は高いと見られる。ただし、ローゼンタールは、レッズがセンゼルの放出に慎重で、地味なルーキーイヤーを過ごし、昨年9月に右肩の手術を受けたことにより価値が下がったこのタイミングではなく、センゼルが自身の活躍により価値を立て直すまで待ったうえで、トレードを画策するであろうことを指摘している。

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