「360度 長崎市内景色を楽しんで」稲佐山スロープカー 31日運行開始 奥山清行氏デザイン

31日から運行を開始する長崎稲佐山スロープカー=長崎市、稲佐山公園

 長崎市が新設する「長崎稲佐山スロープカー」が31日午後3時に運行を開始する。29日、報道陣向けの内覧会があった。
 スロープカーは稲佐山中腹の稲佐山公園から山頂まで約500メートルを約8分で結ぶ。車両は高さ2.3メートル、長さ6.25メートル、幅2.5メートル。4両あり2両がセットで運行する。2両の定員は80人。総工費は約20億4千万円。
 デザインは世界的に有名な工業デザイナー奥山清行氏が代表を務める会社が手掛けた。自然との調和を重視して黒を基調とし、側面はガラス張り。内装は森をイメージし、樹木の形をした支柱を設置している。
 通常営業は午前9時~午後10時。午後6時以降は15分間隔で、その前は20分間隔で運行する。料金は大人往復500円(片道300円)、中高生往復370円(片道220円)、小学生と幼児往復250円(片道150円)。
 担当者は「市内の景色を360度見渡すことができるつくりになっている。天気が良いと、ガラスの内側に海や島が(反射して)映り込む様子も楽しんでほしい」と話している。
 またスロープカーの開業に伴い、土日祝日などに運行していた中腹と山頂を結ぶ無料シャトルバスは30日で終了する。

全面ガラス張りの車内から見える長崎市内の風景

© 株式会社長崎新聞社