読み方・由来は?福井県内の難読地名17選

福井県の難読地名大紹介!

最初に知っておきたい難読市町名、ネットで検索されているみんなが知りたい難読地名を解説付きでご紹介します!
(記事の最後に、さらに200以上の難読地名を掲載している記事をご紹介します。)

※地名の由来などは諸説ある、はっきりしていない、筆者の個人的な考えも含まれているため100%正確ではないことをご了承ください。

福井県は市町名がすでに難読!

まずは福井県の自治体名を見ていきましょう!

福井県には17の自治体がありますが、読みづらいものが結構多いんです。
基本のき!なので、覚えちゃいましょう!

若狭町

読み方:わかさ(ちょう)

福井はかつて越前(えちぜん)と若狭という2つの国に分かれていました。
そのため、現在でも『越前』『若狭』と名のつく商品名などが多いんです。

越前市、越前町、南越前町、若狭町と、地名としても残っています。

敦賀市

読み方:つるが(し)

野球好きの方はもう知ってるかも!
甲子園にもよく出場する「敦賀気比高校」がある敦賀市ですが、読み方は「つるが」です。

ちなみに「敦賀気比」は「つるがけひ」と読みます。

鯖江市

読み方:さばえ(し)

自治体名に魚の名前が入っていることって、珍しいかもしれませんね。
そのためか、一瞬読み方に躊躇してしまいますが、これはそのまま「さばえ」と読みます。

ちなみに鯖江には海がないので、鯖が獲れるというわけでもありません。

由来は諸説あるようですが、崇神天皇(紀元前148〜紀元前29年)の時代に、北陸地方の平定のために大彦命という人物が現在の鯖江(深江)にやってきました。

その戦の際の矢が鯖の尾に似ていたことから「鯖矢」と呼ぶようになった、
はたまた「鯖」と深江の「江」で「鯖江」とした

といった説があります。

丹生郡

読み方:にゅう(ぐん)

若狭湾(福井〜京都)周辺に多いと言われていますが、全国各地にある地名です。
福井県内には丹生郷町(越前市)、大丹生町(福井市)、小丹生町(福井市)、丹生(美浜町)といった地名も存在します。(読み方は後半でご紹介します)

丹生にはいくつかの意味があるそうですが、辰砂(しんしゃ・水銀の生成に使用する)の産出やその加工に関わりのある土地であることが多いようです。

また、玉(宝石)がとれる地という意味もあるとか。
小浜市には「遠敷」(おにゅう)という地名もあり、古くは「小丹生」と記されていたようです。

かつて遠敷に、玉を信仰する渡来人がやってきて玉を作っていたという歴史もあるので、やはり玉がとれる地だったと考えられそうですね。

三方郡

読み方:みかた(ぐん)

「さんぽう」ではなく「みかた」。
国指定の名勝『三方五湖(みかたごこ)』などの観光スポットが人気です。

武生

読み方:たけふ

現在は越前市になっていますが、以前は「武生市」でした。
現在でもJR武生駅などにその名前が残っており、地元の人は「越前市」よりも「武生」と言うことが多いです。

ただし、若狭町にある「武生」は「むしゅう」と読みます。

芦原

読み方:あわら

こちらも現在は合併して「あわら市」になっていますが、『芦原温泉(あわら温泉)』もあり、「芦原」という表記を見かけることも多いです。

みんなが知りたい!福井の難読地名10選

ここからは一気にレベルアップ!
ネットでの検索数が多く、みんなが「読めない」「知りたい」と思っているらしい難読地名を10個集めてみました。

上一光

読み方:かみいかり

「一光」でいかり。
もともとは「怒」で、切り立った山などの稜線を意味しているそうです。

名前の通り、かなり山深いところにあるようです。

塩坂越

読み方:しゃくし

由来は、若狭湾の塩を背負い坂を越えていたことから。

もともとは漢字の通り「しおさかごえ」と呼んでいたようですが、徐々になまっていって「しゃくし」に変化したようです。

無悪

読み方:さかなし

調べた限りでは、2つの由来が見つかりました。

  • 元は「坂成し」で、徐々に坂→悪、成→無となった
  • 嵯峨天皇がいなければ…(さがなし)

2つ目の詳細ですが、平安時代の歌人・小野篁(たかむら)が嵯峨天皇の怒りを買い、流罪になりました。
帰郷の途中に暴風のせいで小浜に漂着し、現在の「無悪」で過ごしたそうです。

嵯峨天皇がいなければこんなことにならなかった→「さがなし」となった、ということです。

また、宇治拾遺物語にも嵯峨天皇と小野篁は登場します。
嵯峨天皇が「無悪善」を読ませたところ、小野篁「さがなくてよからん」と読んだと言われているようです。

花堂

読み方:はなんどう

「はなどう」と読みたくなってしまうと思いますが、正解は「はなんどう」。
最初に知った時は「ん」ってなんなんだー!!と叫びたくなりました(笑)

由来は、昔この地域には罪人の首切り場があり、供養のための「花のお堂」から花堂という地名になったそうです。
が、謎の「ん」については、地元の方にも聞いてもわかりませんでした。

福井市内には花堂中、花堂東、花堂南、花堂北があります。
また、坂井市には丸岡町熊堂(まるおかちょうくまんどう)、中手町(なかんてちょう)と、謎の「ん」が入る地名は他にもあります。

訛りがそのまま地名として定着したのでしょうか…

開発

読み方:かいほつ

研究都市のようなかっこいいイメージの地名ですが、「かいはつ」とは読まず「かいほつ」と読みます。

この地名の由来は、原野や湿地帯などを新田開発したことから。

実は「開発」は古来は「かいほつ」と読み、仏性を獲得することを意味している仏教用語なんだそうです。
古来からの読みが残っていて、そのまま「かいほつ」となったのでしょうか。

大野市や富山県富山市にも同じ「かいほつ」町があったり、かいほつさんという苗字の方もいらっしゃるようです。

愛発

読み方:あらち

こちらは福井県敦賀市の南東部にあります。

福井市内の開発は「かいほつ」と読むので、これは「あいほつ」でしょ!と思うかもしれませんが、正解は「あらち」。

現在は関東、関西と言っていますが、もともとは関の東、関の西、つまり関所の西側、東側という意味でした。
そして、その東西を分ける関所は1つではなく、伊勢鈴鹿、美濃不破、越前愛発(えちぜんあらち)の3つあり、これらを結んだ線によって東西が分かれていたそうです。

昔は有乳、荒乳などさまざまな字が当てられていたそうですが、713(和銅6)年、字の意味が良い「愛発」が選ばれました。

水落

読み方:みずおとし(大野市)・みずおち(鯖江市)

「すいらく」ではなく「みずおとし」または「みずおち」。
地域によって読み方が違うので混乱しますね。

富山や静岡にもある地名のようですが、概ね「水がよく出る場所」という意味があるようです。

例えば湧き水があったり、堀の水が流れ落ちる場所であったり…。
鯖江市も大野市も湧き水が多い場所なので、そんなことが地名の由来なのかもしれません。

新保

読み方:しんぼ

今回、福井県内の2200以上の地名を調べたところ、トップレベルで多い!と感じたのが「新保」でした。
福井県内に18以上あり「〇〇新保」という地名も多くあります。

新保とは「新しく開墾した土地」を意味しており、全国的に見ても北陸地方に多いそうです。
また、苗字としても北陸地方(特に新潟県、石川県)に多いとのこと。

神明

読み方:しんめい

福井県内に5つ程ある地名です。
天照大神、豊受大神の別称であり、福井県では「神明神社」という名前の神社もよく見かけます。

このように、神明神社(神明社)に由来した「神明」という地名は、福井県だけでなく全国各地に存在しています。

問屋

読み方:とんや(越前市)・といや(福井市)

普通に読めば「とんや」ですよね。
実際、越前市にある地名は問屋町(とんやちょう)です。

しかし、福井市にあるのは問屋町(といやちょう)です。

結構難しかったでしょうか?
これでも、ほんの一部をご紹介した程度です。

福井県にはまだまだ難読地名がいっぱい!

例えばこれ、読めますか?

「阿難祖地頭方」
「名田庄納田終」
「下若生子」

これらの他、福井県内2200以上の地名から選んだ難読地名を200以上、以下でご紹介しています。

あなたはいくつ読めるかな?

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