棒構造が育む星たち。棒渦巻銀河「NGC 7541」

【本日の天体紹介:棒渦巻銀河NGC 7541】

この斜めに映し出された銀河は、うお座の方向約1億1000万光年先に位置する棒渦巻銀河「NGC 7541」です。

NGC 7541の直径は約12万5000光年で、近くの渦巻銀河「NGC 7537」と重力による相互作用の関係にあり、2つの銀河は合わせて「KPG 578」や「Holm 805」としても知られています。

棒渦巻銀河は、銀河の中心から横に貫通する様な棒構造があり、その両極から渦巻く銀河の腕が伸びています。天の川銀河も棒渦巻銀河であり、現在確認されている銀河の約半分、またそれ以上銀河に棒構造が確認されています。この棒構造には多くの星間物質が含まれており、星形成活動にも関係していると考えられています。

NGC 7541には通常よりも高い星形成活動が観測されています。棒構造が星のゆりかごとして機能しており、星を形成するのに必要な物質を内側に集めているという理論が正しい可能性を示唆しています。

この画像は、Bars and Baby Stars(棒と赤ちゃん星)というタイトルで2020年1月27日にHUBBLEのサイトで公開されました。

Image: ESA/Hubble & NASA, A. Riess et al.
Source: HUBBLE

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