主婦はなぜ怒っているのか 女性官能小説家が東出昌大の不倫を「ワンオペ育児の苦労を知っているの?」

写真はイメージです

ベッキーのゲス不倫が取り沙汰されていた頃には、バッシング一辺倒だった芸能人の不倫報道に対する世間の反応も、最近は「本人たちの問題であって、部外者が騒ぐことではない……」というようなムードに変わってきているように思っていました。

が、今回、東出昌大さんと唐田えりかさんの不倫報道は、再び激しくバッシングされているようです。

その原因としては、東出さんの妻である女優の杏さんが女性に人気がある一方で、不倫のお相手の唐田さんが女性ウケしないタイプだったことや、“匂わせインスタ”を始めとする不倫ラリ期のお手本のような唐田さんの言動、東出さんのイクメンイメージや爽やかな朝ドラ俳優として好感を持っていた世の妻たちが「裏切られた!」と感じたことなど、様々な要素があると思うのですが、なんといっても子持ちの女性たちの怒りを買うことになった一番の原因は、

「ふたりの不倫が杏さんの妊娠中に始まり、産後の杏さんが双子と年子、合わせて3人の子供の世話と家事とを、ワンオペでこなしている最中、3年にも渡って関係を続けてきた」

と報じられたことではないでしょうか。

総務省の「社会生活基本調査」(2016年)によると、日本の6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間は1日当たり1時間23分で、先進国中最低の水準です。

対して妻は7時間34分。妻のほうが5倍以上も家事育児に時間を割いている実情があります。子供が乳児の間は、さらに育児の負担が大きくなるのは当然ですし、一方で男性の育休取得率は6%にも満たないわけで、ようするに、多くの子持ちの女性は、ワンオペで家事や育児をするつらさを、身を持って知っています。

命を懸けて子を出産した直後から、下血も止まらぬ満身創痍の身体で行う、朝夜関係なしの授乳、緊張感マックスの沐浴、泣く度のおむつ替え。腱鞘炎になっても抱っこをし続け、強烈な睡魔と闘いながら、喚く我が子をなだめて寝かしつける24時間!

精神的な不安と肉体的な限界とに苦しんで、配偶者のサポートがもう少し欲しいと感じていても「夫は仕事が大変だから、家ではゆっくりして欲しい」「夫は、家事や育児に向いていないから仕方ない」と慮ってギリギリで耐えてきた経験のある、多くの子持ちの女性たちの怒りを見事に買うことになった東出さんは、この先、どうなるのでしょうか…。

俳優としては棒読みで大根だとあまり評価はされていませんが、いっそ“悪い男”にイメージチェンジして、ドエロい役とかやって欲しいです。(文◎大泉りか)

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