石川らが2回戦へ 中国の壁越えられるか<卓球・ドイツオープン4日目見どころ>

写真:石川佳純/提供:ittfworld

<ITTFワールドツアープラチナ・ドイツオープン 2020年1月28日~2月2日>

30日、3日目を迎えたドイツオープンはシングルス・ダブルスの各種目で1回戦が行われた。

男子シングルスでは及川瑞基(専修大学)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)が、女子シングルスでは芝田沙季橋本帆乃香(ともにミキハウス)、早田ひな(日本生命)、伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)が2回戦進出を決めた。五輪代表の張本智和(木下グループ)は荘智淵(チュアンチーユエン・チャイニーズタイペイ)に、平野美宇(日本生命)は銭天一(チェンティエンイ・中国)に苦杯を喫した。

男子ダブルスの戸上隼輔(野田学園高)/宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)ペア、女子ダブルスの平野美宇/石川佳純ペア、混合ダブルスの水谷隼/伊藤美誠ペアはそれぞれ勝利をあげ、ベスト8入りを決めた。

大会4日目となる31日に男女シングルスの2回戦と、ダブルスの準決勝までが行われる。

男子シングルス 4日目見どころ

日本選手組み合わせ

及川瑞基 – 許昕(中国)
水谷隼 – 林昀儒(チャイニーズタイペイ)
丹羽孝希 – 林高遠(中国)

写真:丹羽孝希/提供:ittfworld

ドイツの強打者・パトリック・フランチスカを下した及川は、2回戦で世界ランク2位の許昕(シュシン・中国)と対戦する。圧倒的な技術力と豊富な経験で中国の主力として活躍する許昕。及川は1回戦の勢いそのままにジャイアントキリングを果たせるか、注目だ。

水谷はタイペイの若きエース・林昀儒(リンユンジュ)と対戦。林昀儒は、昨年末のワールドカップでは世界王者の馬龍(マロン・中国)をも下しており、勢いと実力を兼ね備えた強敵だ。水谷にとって昨年7月のT2ダイヤモンド以来2度目の対戦となる。前回は0-4での敗戦となったが、リベンジを果たすことができるか。

丹羽は世界ランク4位の林高遠(リンガオユエン・中国)と対戦する。両者は10年前のジュニア時代から何度も対戦してきた。ともに左利きで、チキータを得意としており、いかに相手の有利な展開にさせないかが勝負の分かれ目となるだろう。

女子シングルス 4日目見どころ

日本選手組み合わせ

伊藤美誠 – 橋本帆乃香
早田ひな – 丁寧(中国)
芝田沙季 – 王曼昱(中国)
石川佳純 -孫穎莎(中国)

写真:伊藤美誠/提供:ittfworld

注目の2回戦、伊藤対橋本の日本勢対決が組まれた。ともに全日本ではベスト4に入る活躍を見せた。カットマンに対してはスマッシュを武器に安定した強さを見せる伊藤、国際大会では橋本に対し4連勝している。橋本はプレーに変化をつけてチャンスを見出せるかが勝負の鍵となるだろう。

早田、芝田、石川の3人は中国勢との対戦となる。全日本王者の早田は丁寧とのサウスポー対決。1回戦では格上の馮天薇(フォンティエンウェイ・シンガポール)を下した早田、2戦連続の大物食いなるか。芝田は世界ランク5位・王曼昱(ワンマンユ・中国)との対戦だ。持ち前のラリー力を生かし、積極的に攻めてプレッシャーを与えることが重要となるだろう。石川は気鋭の19歳・孫穎莎(スンイーシャ・中国)と対戦。今年の世界卓球代表にも選ばれた勢いのある若手相手に、豊富な経験を生かした戦術でうまく崩したいところだ。

男子ダブルス 4日目見どころ

日本選手組み合わせ

戸上隼輔/宇田幸矢 – 趙大成/張禹珍(韓国)

写真:2019年クロアチアOPでの戸上隼輔・宇田幸矢/提供:ittfworld

戸上/宇田の高校生ペアは趙大成(チョデソン)/張禹珍(ジャンウジン・韓国)と対戦する。趙大成は急成長を遂げる17歳で、岡山リベッツからTリーグにも参戦している。若手同士の戦いとなった準々決勝、これまでの勢いそのままにベスト4進出なるか。

女子ダブルス 4日目見どころ

日本選手組み合わせ

平野美宇/石川佳純 – 陳思羽/鄭先知(チャイニーズタイペイ)

写真:平野美宇・石川佳純/提供:ittfworld

平野/石川の五輪代表ペアは陳思羽(チェンズーユ)/鄭先知(ジェンシェンチー・チャイニーズタイペイ)と対戦。昨年のグランドファイナルでは平野/芝田ペアを破りベスト4に入っている強豪ペアだ。1回戦では良いコンビネーションで快勝した“かすみう”ペア、難敵を攻略し、五輪に向けて上位進出で弾みをつけたい。

混合ダブルス 4日目見どころ

日本選手組み合わせ

水谷隼/伊藤美誠 – アルバーロ・ロブレス/シャオ・マリア(スペイン)

写真:水谷隼・伊藤美誠/提供:ittfworld

1回戦では難敵の中国ペアを下して第4シードの意地を見せた水谷/伊藤ペア。準々決勝ではスペインのアルバーロ・ロブレス/シャオ・マリアと対戦する。ロブレスは昨年の世界卓球男子ダブルスで銀メダルを獲得しているダブルスの名手だ。強敵との連戦だが、東京五輪新種目となる混合ダブルスで上位進出を狙いたい。

文:ラリーズ編集部

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