ルノー、15歳のフランスF4チャンピオンを育成ドライバーに採用

 2019年フランスF4選手権のチャンピオンであるアドリアン・ダビッドが、ルノーのドライバー育成プログラム、ルノー・スポール・アカデミーに新たに加わることが発表された。

 15歳のダビッドはシングルシーターレースのデビューシーズンで、21レースのシーズン中に7勝と7度の表彰台を達成してタイトルを獲得、その褒賞としてアカデミーに加入することになった。

「昨シーズンのフランスF4選手権のタイトル獲得に続いてルノー・スポール・アカデミーに加わることになり、夢が叶った」とフランス・ロワイヤン出身のダビッドは語っている。

 彼は今季、MPモータースポーツからフォーミュラ・ルノー・ユーロカップに参戦する。昨年のチャンピオンでオーストラリア出身の有望株、オスカー・ピアストリも、ルノー・スポール・アカデミーのメンバーに採用され、2020年にはFIA-F3選手権に初参戦する。

「2020年にルノーのチームカラーを身に着けて、小さいころから見てきた選手権であるフォーミュラ・ルノー・ユーロカップに参戦するのが待ちきれないよ」とダビッド。

「かなり競争の激しいシリーズになるだろうし、僕はグリッドで一番若いドライバーになるけれど、その挑戦を楽しみにしている。アカデミーのサポートを受けられるのは素晴らしいことであり、今シーズンの良い結果を達成できると確信しているよ」

 ダビッドがこれほどの若さで急速な昇格を遂げたのは、彼がすでに、しっかりとF1チーム代表のレーダーにとらえられていることを意味する。

「アドリアンは昨年フランスF4選手権を制した。この若さで履歴書にシングルシーターのタイトルが載っているというのは印象強いことだ」とルノー・スポール・アカデミーのディレクターであるミア・シャリズマンはコメントしている。

「ユーロカップで彼は、成長を遂げつつエキサイティングな才能の持ち主であることを証明するための機会を得る。我々は今年、彼の成長を支援するために最善を尽くすつもりだ」

 アカデミーにはデイビットやピアストリが新加入するほか、周冠宇、クリスチャン・ランダガード、マックス・フュートレル、そしてカイオ・コレットが2020年も残留することが明らかになっている。

ルノー・スポール・アカデミーに新加入したピアストリとダビッド

「今年のラインアップは、ルノー・スポール・アカデミーの過去4年間のなかで最強だ」とシャリズマンはコメントした。

「経験あるドライバーとルーキードライバーの間でうまくバランスをとっている。エントリーしたすべてのジュニア選手権で、タイトル争いができると考えている」

「長年活動を続けてきて、F1レースシートの争いにアカデミードライバーが加わることを期待できる状況に近づきつつある。今年がその飛躍の年になることを願っている」

「マックスとクリスチャンはプログラムの4年目に入るところであり、我々はすでに彼らの実力については把握している。また、周とカイオがアカデミーでの初シーズンにおいて発揮したパフォーマンスにも満足だ。すべてのドライバーがそれぞれ今年の目標を持ち、それを達成しなければならないことを認識している」

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