履歴書の「以上」どこに書く?意味や正しい書き方など徹底解説!

履歴書を書くときに、「以上」をどこに書けばいいか悩んだことはありませんか? 履歴書のお手本には、「以上」のほかに「現在に至る」と書いてあるものもあり、何をどのように書いたらいいのか迷う人も多いようです。当記事では、履歴書の「以上」の意味や書き方などについて詳しくご紹介します。

履歴書の「以上」の意味は?

「以上」とは、文章などの末尾に記して「おわり」を意味します。ですので、履歴書の学歴・職歴欄の最後に「以上」と書くことは、「学歴・職歴はここでおしまいです」ということを意味しています。

「以上」と書くことにより、見る側(採用担当者など)が経歴をひと目で分かるようになり、それ以降に職歴を追加するなどの改ざんも防ぐことができることから、履歴書の学歴・職歴欄には必ず「以上」を記入しましょう。

「現在に至る」との違いは?

「現在に至る」とは、「今その状態にある」ことを意味します。履歴書に「現在に至る」と書くことにより、「自分は今この職場にいます」ということを見る側に示すことができます。「現在に至る」は、在職中のときのみ記入します。現在どこにも勤務していない場合は、特に書く必要はありません。

職務経歴書の「以上」との違い

就職活動の際の応募書類として、よく履歴書とセットで提出を求められるものが「職務経歴書」です。職務経歴書とは、これまでに所属した企業や経験した業務内容、スキルなどをまとめた書類のことです。職務経歴書にも「以上」を書く必要がありますが、履歴書の学歴・職歴欄とは書く位置が違うので注意が必要です。職務経歴書では、最後の文章を改行して、次の行に右寄せして記入します。

「以上」と書く位置は?

履歴書の学歴・職歴欄の「以上」は、学歴・職歴欄の最後に右寄せで書きます。

現在勤務している会社がある場合は、勤務中の会社名や業務内容の次の行に「現在に至る」と書き、その次の行の右側に「以上」と記入します。

就職活動での正しい書き方

新卒で就職活動をする場合は、職歴の欄に「なし」と記入し、その次の行の右側に「以上」と書きます。

ちなみに、学歴の下には「以上」を書く必要はありません。今まで勤務した会社がない場合でも、職歴に「なし」と記入し、次の行に右寄せで「以上」を書きましょう。

転職活動での正しい書き方

在職中の転職活動では、履歴書の職歴欄には「現在に至る」と記入するのが一般的です。この場合も、必ず「以上」を次の行の右側に書くのを忘れないようにしましょう。

在職中でも、退職予定日が分かっている時は、その日付を「現在に至る」の横にカッコではさんで記入します。この場合も、「以上」を書く位置は同じです。

離職中での正しい書き方

離職中に就職活動をする場合は、職歴欄の最後に勤務した会社名または業務名の次の行に「一身上の都合により退職」を書いた後、その次の行に右寄せで「以上」と記入します。

賞罰を書く場合

現在では賞罰欄がある履歴書はほとんどありません。賞罰欄がなければ、賞罰を書く必要はありませんが、賞罰がないことをどうしても証明したい、または賞をアピールしたいのであれば、職歴欄の終わりの「以上」を賞罰欄の終わりに移動します。

履歴書の「以上」、こんなときはどうする?

ここでは、さまざまなシチュエーションにおける「以上」の書き方やよくある疑問について見ていきましょう。

「以上」を書くスペースがない場合はどうする?

職歴欄に「以上」を書くスペースが足りない場合は、最後に勤めた会社が記入されている行と同じ行の右側に、小さく「以上」と書くのが基本です。

同じ行に「以上」と書くと込み入った印象となり見栄えもあまりよくないこともあります。ただし、職歴は省略できないので、以下のような方法で「以上」の行を確保してみてもいいでしょう。

<学歴・職歴が多くて書き切れないときの対処法>

  • 学歴・職歴欄が長い履歴書を選ぶ
  • 学歴を短くする
    • 就職活動では中学卒業から学歴を書きますが、転職活動では高校卒業から書いても問題ありません。
  • 職歴を短くする
    • 配属先変更など、省略してもいい職歴を省略する
    • アルバイト・派遣先を省略する
    • 入社と退職を1行にまとめる

「以上」だけが次のページとなる場合

「以上」だけを次のページに書かないのが基本のルールです。学歴・職歴欄の1ページ目がいっぱいになってしまう場合は、調整して学歴・職歴欄の最後の行を確保するか、最後の行の右側に小さく「以上」と記入しましょう。

資格欄に「以上」は必要?

「ここでおしまいです」を意味する「以上」を、資格欄にも書いた方がいいような気もしますが、資格欄には「以上」は書かないのが一般的です。ただし、誤って資格欄に「以上」を書いたとしても、書類選考に影響が出ることはありません。

「以上」を書き忘れたらどうなる?

履歴書に「以上」を書き忘れたことが原因で不採用になることはまずないと考えていいでしょう。ただし、履歴書の書き方は、一般常識として採用の判断基準にも大きく影響されることが多いので、できるだけ基本のルールに従って履歴書を書くように心がけましょう。

採用担当者の履歴書チェックポイントは?

企業や団体により差はありますが、細かいところまで履歴書をチェックして評価しているところも少なくありません。履歴書のフォーマットにはあまりこだわっていない採用担当者でも、履歴書のていねいさは必ずチェックしていることが多いようです。エン ミドルの転職が行った「中途採用を実施した企業265社へのアンケート」によると、応募書類のマイナス評価として以下のような採用担当者の意見が挙がっています。

1件あたり非常に短時間で読み込みを行うので、内容をすぐ理解できる書き方でないと、こちらが誤った理解をしたまま不採用になる場合がある。(人材派遣)

「見てもらう」ことを意識できていない、見づらいレイアウトは自ずと評価が低くなる。(メーカー)

言葉の端折り方や見やすさ、まとめ方など 見る人への配慮が成されているか。些細なことではあるが、いくら経験豊富でスキルが高くても、書類の書き方がいい加減だと、仕事もいい加減なのではと疑いたくなる。(サービス)

(引用元:採用担当者は応募書類のココを見る|エン ミドルの転職)

履歴書に「以上」を書くことは、履歴書全体で見れば些細なことですが、細かいところまで意識してていねいに履歴書を作成することで、採用担当者によい印象を与え、書類選考にも影響する可能性があります。

まとめ

履歴書の「以上」の書き方のルールについてご紹介しました。学歴・職歴欄に「以上」を書くことで、「おわり」を分かりやすく示し、改ざんを防ぐことができます。書き忘れたとしても、直接書類審査に影響することはありませんが、読み手に配慮して正しいルールで書かれた履歴書は、その人に対するよい印象につながります。「以上」を書き忘れる人もいるので、履歴書を書き終わった後に必ず確認するようにしましょう。

参考

採用担当者は応募書類のココを見る|エン ミドルの転職

履歴書の「以上」どこに書く?正解例|転職Hacks

履歴書の「以上」「現在に至る」|なぜ書く?どこに書く?正しい書き方を徹底解説!|エン転職

位置は右端?履歴書学歴・職歴欄の「以上」の書き方|ジョブインフォ

履歴書の学歴・職歴欄の「現在に至る」の正しい書き方|ジョブインフォ

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