エモリー大学は、180年以上の歴史を持つアメリカの名門私立大学の一つです。教育の質の高さから、隠れたアイビー・リーグの一つとして紹介されることが多く、学部のみならず大学院課程が充実しているという特色もあります。今回の記事では、エモリー大学の3つの特色と入学情報、卒業生などの関係者をご紹介します。留学先を決める際の参考になれば幸いです。
エモリー大学の概要
エモリー大学は、アメリカのジョージア州アトランタに位置する総合私立大学です。1836年に設立され、アメリカ大統領も輩出している名門大学の一つ。80以上の主専攻と60の副専攻から学ぶことができます。
また、メインキャンパスとは別にオックスフォードという町にもう1つキャンパスを持っています。メインキャンパスの学生数は5,685人で、オックスフォードキャンパスの学生数は993人。多様性という面では、アメリカでは50州から、世界では84ヶ国から、合計1,392人(メインキャンパスの1年目)の学生が集い、学びを共にしています。
参考
About Emory|EMORY UNIVERSITY
Facts and Stats|EMORY UNIVERSITY
世界大学ランキングから見る評価
エモリー大学は、世界大学ランキングでベスト100~150位周辺に位置する大学です。日本でよく引用されるTIMES HIGHER EDUCATION(THE)では2011~2020年の間で最高61位にランクインしました。Quacquarelli Symondsの評価でも150位前後で推移しています。また、学術的な成果を重視するAcademic Ranking of World Universitiesでは、100位前後で推移しており、世界でもレベルの高い大学と言えるでしょう。ちなみに、「THE2020」のランキングで100位以内に入っている日本の大学は東京大学(36位)・京都大学(65位)の2大学のみです。
ランキング エモリー大学 東京大学(参考) TIMES HIGHER EDUCATION 80位 36位 Quacquarelli Symonds 156位 22位 Academic Ranking of World Universities 101-150位 25位
参考
World University Rankings 2020|Times Higher Education (THE)
Top Universities in the World 2020|Top Universities
Academic Ranking of World Universities 2019|shanghairanking
エモリー大学の3つの特色
エモリー大学は、教育の質の高さから「隠れたアイビー・リーグ」と言われ、医学部の施設が充実していることで知られています。また、学部生と変わらないほど院生が多く、大学院課程が充実しているのも特色と言えるでしょう。
隠れたアイビー・リーグの一つ
エモリー大学は、ハーバード大学・コロンビア大学・イェール大学・プリンストン大学など、世界大学ランキングのトップ10にランクインするアイビー・リーグと並ぶほど質が高い教育が行われているとされ、「隠れたアイビー・リーグ」の一つと言われています。U.S.Newsによるアメリカ国内の大学ランキングでは、21位にランクインしています。これは、孫正義さんが留学生していたことでも有名なカリフォルニア大学バークレー校よりも高い順位です。また、最も価値のある大学でも21位にランクインしています。
参考
EMORY UNIVERSITY|U.S.News
医学部が有名な研究型の大学
エモリー大学の医学部は、1915年に周辺の3つの医科大学が合併してできました。そのため、病院や研究機関がキャンパス周辺にあります。例えば、エモリー大学病院やがん研究所、アメリカ疾病予防管理センターなどの施設があります。
日本からも金沢大学や徳島大学、京都府立医科大学、和歌山県立医科大学などから留学する医学生がいるようです。また、100歳を超えてなお現役の医師だった日野原重明さんも1年間エモリー大学に留学しています。
参考
アトランタ・エモリー大学留学記|京都府立医科大学
ジョージア州エモリー大学|和歌山県立医科大学
大学院課程が充実
エモリー大学には、ビジネススクール、ロースクール、メディカルスクール、看護スクール、テクノロジースクールなどの専門スクールが存在しています。スクールの中で、生物学、ビジネス、コンピューターサイエンス、エンジニアリング、外国語・外国文学、医療、数学・科学、哲学、倫理学など幅広い分野を学ぶことができます。
エモリー大学の学部生の人数が、8,079人であるのに対して、院生の人数は7,372人となっていることからも、大学院課程が充実していることが分かります。
参考
Facts and Figures|EMORY UNIVERSITY
エモリー大学の入学情報
エモリー大学では、入学の際に6つのことを最も重視しています。
- 高校時代の成績
- 性格・人格
- 課外活動
- テストのスコア(SATかACT)
- 推薦状
- 才能
アメリカの高校生が受けるSATやACTというテストでは、英語・数学ともに8割以上をクリアしなければ合格することは難しいでしょう。また合格実績によると、高校時代の成績は3.5~3.74、3.75以上(最大評価数値が4)の学生が90%を占めています。
なお、上記の基準以外にも、エッセイの能力や、ボランティアの経験があるかどうかなども重視される項目に挙げられています。
参考
Emory University|CollegeBoard(※Applyingを参照)
エモリー大学の学費
エモリー大学の学費は、1年間で約580万円です。食費や居住費、教材費などを含めると、合計で約800万円となります。エモリー大学の学費は、アメリカの大学の中でも、高い方と言えるでしょう。
(参照元:Financial Aid|EMORY UNIVERSITY)
著名な卒業生・関係者
エモリー大学の出身者にはアメリカ合衆国大統領や医師、神学者など多彩な人物がいます。ここでは、その一部をご紹介します。また、エモリー大学はコカ・コーラ社との関係性が深いことから、「コーラ大学」という愛称で呼ばれることがあります。
名前(敬称略) 職業・肩書 ジミー・カーター 第39代アメリカ合衆国大統領、ノーベル平和賞受賞 アルバン・W・バークリー 第35代アメリカ合衆国副大統領 ダライ・ラマ14世 チベット仏教の最高指導者 トマス・アルタイザー 神学者 ロバート・ウードロフ(中退) コカ・コーラ社創設者 李洪九 ソウル大学教授 日野原重明 医師 谷本清 平和活動家
参考
エモリー大学|Wikipedia
まとめ
エモリー大学は、アメリカ国内で21位にランクインするほど高い評価を受けている大学です。教育の質が高く、大学院課程も充実しています。それは、卒業生や関係者の顔ぶれを見ても納得できるでしょう。ただ、人気の高い大学なので難易度は高く、学費も世界トップクラスであることも事実です。この記事を参考に、留学先の一つの選択肢としてエモリー大学を考えてみてはいかがでしょうか。
参考
World University Rankings 2020|timeshighereducation
Top Universities in the World 2020|topuniversities
エモリー大学ゴイズエタ経営大学院|Wikipedia
エモリー大学(Emory University)|アメリカ大学ランキング