太公望ら続々、釣果に笑顔 再開の横浜・本牧海づり施設

フグを釣り上げて喜ぶ男性=横浜港・本牧ふ頭の「本牧海づり施設」

 昨秋の台風15号で被害を受けて休止していた横浜港・本牧ふ頭の「本牧海づり施設」(横浜市中区)が31日、営業を再開した。待ちわびた県内外の太公望が早朝から釣り糸を垂れ、顔なじみの仲間たちと釣果を競い合っていた。

 本牧ふ頭内で隣接する「横浜港シンボルタワー」(同区)も同日から再開。市が開設した横浜港の市民利用施設は約4カ月ぶりに全施設がそろって営業を再開した。

 本牧海づり施設は1978年に市が開設した国内最大級の有料施設。護岸延長600メートルのうち安全性が確保された約550メートルを約80人の太公望が訪れ、タコやウミタナゴ、フグなどを釣り上げた。

 午前1時ごろから7時の開門を約6時間待ったという常連客の朝倉勇さん(71)=東京都武蔵野市=は「子どもからベテランまで楽しめて、顔見知り同士で釣り談義ができる場所。再開を心待ちにしていた」と笑顔。タコを3匹釣り上げた下川成治さん(65)は「東京湾のタコは明石名物のタコに匹敵するおいしさ。煮ダコにして味わいたい」と話した。

 当面は約200人の定員制にして、営業時間は午前7時から午後2時まで。一部が海中に落下した桟橋は損壊して使えないため、市が復旧を急いでいる。問い合わせは、本牧海づり施設電話045(623)6030。

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