山本二三美術館で大ばらかもん展 ヨシノサツキさん原画など90点

人気漫画「ばらかもん」の原画や、制作過程で使う資料などを展示している大ばらかもん展=五島市、山本二三美術館

 長崎県五島市出身の漫画家ヨシノサツキさんが、五島を舞台に描いた人気作品「ばらかもん」の原画などを集めた「大ばらかもん展」が、同市武家屋敷2丁目の山本二三美術館で開催されている。同郷のアニメーション美術監督、山本二三さんとのコラボレーション作品も展示。2月24日まで。
 「ばらかもん」は、都会育ちの青年書道家と個性豊かな島民たちの交流を描いた人気漫画。山本さんは「天空の城ラピュタ」や「もののけ姫」など数多くのジブリ作品の背景画を手掛けてきた。
 細かな筆致を感じられるヨシノさん直筆の原画や、山本さんが描いた五島列島各地の風景画に、ヨシノさんが漫画キャラクターを描き下ろしたコラボレーション作品など約90点を展示。「ばらかもん」のアニメ化に当たり、人物や建物をさまざまな角度から描いた参考資料もあり、制作の裏側に触れることができる。作中に登場する書を手掛けた長崎市の書家、原雲涯さんが、今回の作品展のために書き下ろした書道作品も展示している。
 「ばらかもん」やジブリ作品のファンという札幌市の医療事務、西館知加さん(28)は「好きな作品同士のコラボなので、楽しみにして来た。貴重な原画を見ることができてうれしい」と見入っていた。

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