裁判所事務官の志望動機の考え方って?書き方や例文を紹介

裁判所で司法に携わる業務を行う「裁判所事務官」ですが、裁判所事務官を目指している方が気になるのが志望動機です。面接ではなぜ裁判所事務官になりたいのか、しっかりと説明する必要があります。今回は裁判所事務官のための志望動機の書き方や志望動機を考える上で役立つポイントについて紹介します。

裁判所事務官の志望動機の考え方とは

裁判所事務官には「裁判部門」と「司法行政部門」があり、この2つは業務内容が異なります。どちらを志望しているかによって志望動機は変わりますが、志望通りに配属されるわけではないため、裁判所事務官の志望動機を考える上では裁判部門と司法行政部門の2つの領域の仕事内容について理解する必要があります。

まずは裁判部門を志望する場合と司法行政部門のそれぞれの志望動機の考え方、アピールするポイントについて紹介します。

裁判部門を志望する場合

裁判部門における裁判所事務官は、裁判所書記官の指揮の下で書類作成や打ち合わせを行います。裁判所書記官のサポート業務が多いという特徴があり、司法現場での業務が多く、責任感を持って正確に仕事をこなす必要があります。そのため、裁判部門で志望動機を説明する場合は、いかに責任感をもって業務をこなすことができるかを表現することが一つのポイントとなります。

自分のミスが裁判に影響を及ぼす可能性も高いことから、裁判部門の裁判所事務官は単なる事務官とは言い切れません。また、さまざまな立場の人との連携も必須となることから、協調性やコミュニケーション能力も大切になるでしょう。以上のことから、責任感を持って仕事をこなす姿勢やコミュニケーション能力をアピールできるような志望動機を考える必要があります。

司法行政部門を志望する場合

司法行政部門における裁判所事務菅野業務内容は、総務・人事・会計などに関することが多く、比較的一般企業の事務作業と近いといわれています。しかし、勤め先は司法機関であることから、裁判所の組織を支えるという意識や姿勢が求められ、志望動機にも盛り込む必要があるでしょう。また、裁判部門との違いとして、お金の処理に関わる業務があります。そのため、お金や数字の処理能力があることをアピールすることも一つのポイントです。

協調性やコミュニケーション能力は裁判部門と同様に必須となる能力であるため、志望動機を考える上でも意識する必要があるでしょう。

志望動機の例文を紹介

志望動機を説明する際には仕事内容をこなすことができるとアピールする必要がありますが、なぜ裁判所事務官になろうと思ったのか、そのきっかけについても説明する必要があります。志望動機はあまり長文になりすぎず、簡単に分かりやすく説明できるといいでしょう。以下は履歴書を想定した志望動機の例文となります。

「私は高校生の頃より法律に興味を持ち、大学では法学部に進学いたしました。そして大学生活を送っていく中で裁判所事務官という職業を知り、裁判所を様々な面で支える業務内容に惹かれ志望いたしました。また、学生時代から裁判傍聴に通い、裁判所の担う仕事の責任の重大さを肌で感じ、秩序により平和を守っていく裁判所に憧れを強めたのも志望したもうひとつの理由です」

(引用元:裁判所事務官の志望動機の書き方|ケースに応じた例文・解説-書類選考・ES情報ならMayonez)

それでは次に、自己PRなどを盛り込んだ例文についても紹介します。

目指すことになったきっかけを盛り込む場合

志望動機では具体的なエピソードを基に、なぜ裁判所事務官の仕事に興味を持ったか説明できると、採用する側としてもイメージがしやすくなります。

「私が裁判所事務官の仕事に興味を持ったのは、過去に裁判を傍聴したことがきっかけです。

裁判中はやはり裁判官や弁護士の方々に目がいきやすいですが、その裏で裁判の当事者や関係者をサポートする裁判所事務官の役割にも大きく惹かれました。

私も周りをサポートする仕事がしたいと思っていたため、裁判所事務官として裁判に関わる人たちを支援していきたいと考えています。」

(引用元:裁判所事務官採用試験の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは? | 裁判所事務官の仕事・なり方・給料・資格を紹介 | Career Garden)

「周りをサポートする仕事がしたいと思っていた」など、仕事内容における自分の考えを志望動機に盛り込むのも効果的でしょう。

やりたいことをアピールする場合

法学部に進学した場合は、「高校生の頃から法律の分野に興味を持っていた」など、裁判所事務官の志望動機として盛り込むことができます。大学で法律を学ぶ中でどんなことを感じたのか、さらに裁判所事務官としてどのようなことをやりたいのかアピールできるといいでしょう。「秩序ある社会を守る手助けがしたい」など、自身の経験を基にやりたいことをアピールすると、志望動機にも説得力が生まれます。

志望動機を考える上で役に立つこと

志望動機を考えたときに、なかなか思いつかないという場合は、以下のようなことを行い、志望動機に役立ててみるのがおすすめです。

説明会や裁判所セミナーに参加

裁判所事務官は具体的にどのような仕事なのか、説明会や裁判所セミナーに参加することで理解を深めることができます。裁判所の業務説明会は全国の裁判所や大学などで開催されており、体験型の説明会もあります。模擬裁判や調書作成体験など、実際の裁判所事務官の仕事を体験することも可能なため、裁判所事務官の仕事に興味がある方は一度参加してみると進路決定に役立つでしょう。

裁判傍聴をしてみる

裁判傍聴は、学生から一般の方まで幅広い世代が参加することができます。例えば、「民事裁判ジュニアツアー」と呼ばれる中学生や高校生を対象とした民事事件担当裁判官のガイドつき民事裁判傍聴など、現場で活躍している裁判官の説明を聞くことができるツアーなどもあります。

「民事裁判法廷ガイドツアー」は、裁判官が法廷傍聴に同席し、民事裁判の仕組みや法廷の構造について分かりやすく説明するツアーで、「民事裁判説明会(模擬裁判体験)」では裁判所職員が演じる模擬裁判を通じて、民事裁判における手続の流れを裁判官の解説により理解することができます。もちろん、個人で裁判傍聴をすることも可能で、例えば東京高等・地方裁判所では、正面玄関を入ったところにある守衛ボックスにその日の事件の一覧表、すなわち「開廷表」が置いてあり、公開の法廷で行われる裁判は傍聴することが可能です。

裁判所の雰囲気を理解することは、志望動機を考える上でも大いに役立つことでしょう。志望動機の内容が具体的に思い浮かばないという方は、裁判所に足を運ぶのもいいでしょう。

裁判所事務官の志望動機で自己PRをしよう

裁判所事務官の志望動機は、仕事内容について理解した上で考えていく必要があります。裁判部門と司法行政部門の仕事内容は異なりますが、どちらも裁判所で働く責任ある仕事です。裁判所事務官の志望動機について悩んでいる方は、今回の記事を参考に、具体的なエピソードを盛り込みながら志望動機を考えてみましょう。

参考

裁判所|裁判所職員採用試験

裁判所事務官の志望動機の書き方|ケースに応じた例文・解説-書類選考・ES情報ならMayonez

裁判所事務官採用試験の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは? | 裁判所事務官の仕事・なり方・給料・資格を紹介 | Career Garden

裁判所事務官の志望動機の考え方・書き方と例文|履歴書/面接カード-書類選考・ES情報ならMayonez

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