主婦でも利用できるカードローンは?借りる際の注意点も解説。

銀行や中小消費者金融のカードローンの中には、本人の収入の有無にかかわらず融資を受けられる所があります。条件を満たせば、専業主婦でも利用可能です。当記事では、主婦でも利用できるカードローンについてご紹介します。融資を受ける際の注意点も解説しているので、ご参考にしてください。

主婦でも利用可能な銀行カードローン

主婦でも比較的利用しやすいのが、銀行カードローンです。金融庁が2018年に行った「貸金業利用者に関する調査・研究」によると、銀行カードローンで借入れを行った人のうち約7%が主婦(主夫)でした。ただし、条件を満たさなければ借りることはできません。以下、借入れが可能となる条件や審査について見ていきましょう。

配偶者の安定した収入が条件の銀行カードローン

銀行カードローンの中には、配偶者に安定した収入があれば融資を受けられるものがあります。以下、配偶者の安定した収入を条件にしている銀行カードローンと申込条件の一覧です。これらは、本人に収入がない専業主婦でも審査に通る可能性があります。

カードローン	申込条件等
イオン銀行カードローン	契約時の年齢が満20歳以上、満65歳未満配偶者に安定した収入がある本人に収入がない専業主婦(主夫)の場合、限度額は50万円まで
セブン銀行カードローン	契約時の年齢が満20歳以上、満70歳未満配偶者に安定した収入がある
ジャパンネット銀行カードローン	配偶者に安定した収入がある専業主婦の場合、配偶者の勤務先に在籍確認の電話がある

本人の収入が必要となる銀行カードローン

以下のカードローンは、パートなどの安定した収入のある主婦であれば、融資を受けられる可能性があります。

  • 三菱UFJ銀行カードローン
  • 三井住友銀行カードローン
  • 楽天銀行スーパーローン
  • ソニー銀行カードローン
  • じぶん銀行カードローン
  • 常陽銀行カードローン

通常、カードローンの審査では収入金額の高低ではなく、安定して収入を得ているかどうかがチェックされます。パートや副業などで定期的に収入を得ていることが重要です。借入れの限度額は、収入金額によって変わってきます。

審査は甘くない

上記でご紹介したとおり、銀行カードローンは収入のない専業主婦には利用できないものが多くなっています。その背景にあるのは、各行の自主規制です。2017年、金融庁から過剰な貸付けが行われているとの指摘があり、各行では借入限度額や条件の見直しが行われました。これにより、収入のない専業主婦を融資対象としない銀行が多くなっているのです。

このような自主規制を行っていない銀行であっても、審査が甘いわけではありません。配偶者に安定した収入がなければ借入れはできませんし、配偶者の勤務先に勤務確認の電話をすることもあります。無条件で借りられるカードローンは存在しないということは頭に入れておきましょう。

主婦でも利用可能な中小消費者金融のカードローン

中小消費者金融のカードローンの中にも、収入のない専業主婦が利用できる可能性のあるものがあります。

消費者金融のカードローンは総量規制の対象

消費者金融のカードローンは、総量規制の対象となります。総量規制とは、無理な借入れから消費者を守ることを目的として貸金業法に定められたルールです。貸金業者は、本人の年収の3分の1を超えて貸付を行うことはできません。この規制により、収入のない専業主婦は原則として融資を受けることができないということになります。

貸金業者とは、お金を貸付ける業務を行う業者のことで、消費者金融もこれに含まれます。銀行や信用金庫なども融資を行っていますが、貸金業者ではありません。銀行カードローンは総量規制の対象外となります(※)。

※前述のとおり、近年は自主規制の流れから、総量規制と同じように借入限度額を年収の3分の1に制限する銀行が出てきています。

配偶者貸付制度を利用すれば借入れ可能

消費者金融は総量規制の対象となるため、収入のない専業主婦は借入れができないと述べました。ただし、配偶者貸付制度を利用すれば融資を受けられる可能性があります。

配偶者貸付制度とは、本人と配偶者の年収を合わせた金額の3分の1以下の借入れを認める制度です。この制度は、総量規制の「例外貸付け」に分類されます。この制度を利用すれば、収入のない専業主婦であっても、配偶者に安定した収入があれば借入れが可能です。

なお、銀行カードローン同様、主婦本人に安定した収入があると認められる場合には、配偶者貸付制度を利用せずとも融資を受けることができます。

カードローンを利用する際の注意点

カードローンを利用する際には、いくつか注意しておかなければならないことがあります。

借入れるお金は必要最低限に

まず、借入れるお金は必要最低限におさえることが大切です。カードローンは、住宅ローンや自動車ローンなどの目的が限定されているローンに比べて金利が高い傾向にあります。必要以上にお金を借りてしまうと、返済できなくなる恐れも出てきますから、娯楽やレジャーなど、生活費以外の用途を目的として借りることは控えた方が良いでしょう。

金利の低いカードローンを選ぶ

カードローンは、商品によって設定されている金利に幅があります。カードローンはほかのローンに比べて金利が高めですが、なるべく低いものを選ぶことで返済の負担を軽減することができるでしょう。

とはいえ、金利の低いカードローンだからといって必要以上に借りてしまうと、利息が増えて返済が苦しくなります。先に述べたとおり、金利の高低にかかわらず、借入れ金額は必要最低限におさえることを意識しましょう。

繰り上げ返済を活用する

カードローンの返済は、長く借りれば借りるほど利息が上がります。返済期間を短くして利息の負担を軽減するためには、繰り上げ返済(※)を活用するのがおすすめです。繰り上げ返済した金額は元金の返済のみに充てられるため、余計な利息を支払う必要がなくなります。

ただし、お金に余裕がない状態で繰り上げ返済を続けると、逆に家計を苦しくしてしまう可能性もあるので注意が必要です。早く返済を終えたいと意気込みすぎて、結果的に手元にお金がなくなってしまうことは避けましょう。無理のない返済計画を立てることが重要です。

※繰り上げ返済は、「臨時返済」「随時返済」などとも呼ばれます。

闇金からは絶対に借りない

当たり前のことですが、闇金から借りることは絶対に避けなければなりません。闇金(闇金融)とは、貸金業としての登録を行っていない業者のことです。貸金業に登録はしていても違法な高金利を課している業者もこれに含まれます。

銀行カードローンや消費者金融カードローンの審査に落ちたり、どうしてもお金が必要な場合であっても、闇金から借りるという選択肢は排除しましょう。

おわりに

収入のない専業主婦でも利用できるカードローンは、大きく分けて「銀行カードローン」と「中小消費者金融カードローン」の2種類です。どちらも審査が甘いわけではなく、配偶者に安定した収入があることを融資の条件としています。借入れの条件として本人の収入を必要とするカードローンの場合は、仕事をしていて定期的な収入があると認められれば、主婦でも利用可能です。

カードローンは、住宅ローンや自動車ローンなど、ほかのローンに比べて金利が高い傾向にあります。カードローンを利用する際には、必要最低限の借入額におさえるなど、入念に返済計画を立てることを心がけましょう。

参考

銀行カードローンのフォローアップ調査結果について|金融庁

専業主婦は審査が甘いカードローンを探す必要はない|お金借りるを知る

総量規制が適用されない場合について【貸金業界の状況】|日本貸金業協会

闇金の全て 闇金の手口と絶対にお金を借りてはいけない理由|債務整理ナビ

カードローンの返済のコツを徹底解説!|JCB

カードローンの繰り上げ返済はデメリットもある!タイミングを間違えないためのポイントとは|厳選人気カードローン比較

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