「蝶々夫人」など たぬき絵作家・堤さん 新作の一部を公開

展覧会の新作を紹介する堤さん=長崎新聞社

 長崎市八幡町のたぬき絵作家、堤けんじさん(69)が制作している新作の一部を公開する展示会が6~12日、同市茂里町の長崎新聞文化ホール1階展示ホールで開かれる。入場無料。
 堤さんは現在、明治時代の長崎を舞台にした「蝶々夫人」やフランス人文豪ピエール・ロチ(1850~1923年)が長崎の滞在日記を基に書いた小説「お菊さん」をテーマにした作品を制作中。今後、ロチの足跡をたどって松山市や神戸市などを回り、今秋ごろには全80枚ほどの作品を完成させ、本を出版する予定。来年2月には個展も計画している。
 展示会は、眼鏡橋やグラバー園といった長崎の名所を舞台に蝶々夫人や米海軍士官ピンカートンらの姿をたぬき絵で愛らしく描いた新作10点ほどを並べる。これまでに描きためた新作以外の作品の販売もある。堤さんは「『蝶々夫人』や『お菊さん』などに関心を持ってもらうきっかけになればうれしい」と話す。

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