「詐欺は外、福は内」―。横行する特殊詐欺に注意を促そうと、神奈川県警は1日夜、横浜市港北区内で節分にちなんだ防犯豆まきを行った。横浜・綱島を拠点に「お笑い防犯軍団」として県警に協力している「ツナコメ」のライブステージを活用、親子連れら約50人が参加した。
ピン芸人のハワイユー野田さん扮(ふん)する赤鬼が、特殊詐欺を象徴する電話の受話器と、キャッシュカードのすり替えに使う封筒を持って登場。卑劣な犯罪への怒りと撲滅への願いを込めて、客席から一斉に赤鬼目掛けて豆代わりの紙製ボールが投げつけられた。「この町に詐欺は向かないな」。赤鬼は捨てぜりふを残して退散した。
県警が昨年認知した特殊詐欺の件数は過去最多の2790件。被害総額も約50億7200万円に上った。県警は「電話でキャッシュカードの話が出たら詐欺。暗証番号も絶対、他人に教えないで」と訴えた。