商工会女性部

 「女の笑顔 麗しく 希望に燃える 朝ぼらけ-」。これは「商工会女性部の歌」の冒頭部分。商工会女性部主張発表県大会は、参加者全員でこの歌を合唱して始まる▲女性部は、事業をしている女性や、事業者の配偶者らでつくる組織。先日開かれた大会には各地区の代表6人が出場した。買い物弱者のためにと小さなストアを立ち上げたり、高校生も巻き込んで地元の地図づくりをしたり、観光客をもてなすための事業を企画したりと、さまざまな取り組みが紹介された▲島原地区代表の竹下敦子さんは、インスタグラム事業を通して街の魅力を再発見し、地域の宝物を伝える大切さを実感したという発表で、県知事賞に輝いた▲各地で活発な活動を続けているが、女性部の現状はといえば、部員数は減少の一途をたどっている。2019年度は約2千人で、10年前に比べ500人近くも減っている▲廃業する事業所も多く、それに伴って部員数も減っているようだ。そうした中での活動は大変なことも多いだろうし、仕事ではつらいこともあるだろう▲いろんなことを抱えながらも、それはおくびにも出さず、地域のためにと明るく女性部活動に励んでいるのだろうかと思いを巡らせた。地域に溶け込み活性化に尽力する女性たち。その姿に頼もしさを感じた。(豊)

© 株式会社長崎新聞社