ロッキーズ・オーナーが大胆発言「今年の我々は94勝68敗」

ノーラン・アレナードがチームに対する不満をぶちまけ、資金面の問題から全く補強ができないなど、明るい話題がほとんどない今オフのロッキーズだが、そんなチームの現状をディック・モンフォート・オーナーは悲観的に捉えていないようだ。モンフォートは2007年にリーグ優勝したあと、翌2008年に74勝に終わったものの、2009年にポストシーズンへ進出した過去を例に挙げ、「2020年、我々は94勝68敗になるだろう」と71勝に終わった昨季からのV字回復を予言した。

モンフォートは自軍の分析スタッフにデータを調べさせ、過去の例から今季の勝敗数を推定したという。その結果、出てきた数字が94勝68敗。しかし、ロッキーズの球団記録は2009年にマークした92勝であり、同地区に絶対王者のドジャースが君臨し、ダイヤモンドバックスやパドレスも積極的に補強を行っていることを考えると、94勝という予想は楽観的で非現実的と言わざるを得ない。モンフォートは「94勝できるようにお祈りを始めないといけないね。野球というのはクレイジーなゲームだから」とも語っており、必ずしも真面目に算出した数字ではないのかもしれない。

また、悪化していることが取り沙汰されているアレナードとジェフ・ブライディッチGMの関係については、それほど心配していないようだ。「ジェフはファーム・ディレクターとしてAA級やAAA級の頃からアレナードのことを知っている」と両者の付き合いが長いことに触れ、「ノーランは若くて競争心のある男だ。我々は2017年と2018年に素晴らしいシーズンを過ごすことができたから、2019年は次のステップに進もうとしていたけど、それができなかった。彼はそこにフラストレーションを感じたのだろう。それは我々も同じだよ」とアレナードの不満に理解を示した。

さらに、「勝つために必要な補強を行っていない」という批判については、「そのように言われるのは当然だと思う」としつつも、ここ数年の大型補強によって年俸総額が上限近くまで達しているチーム状況への理解を求めた。また、高額年俸選手をトレードで放出して補強資金を捻出するやり方については、「トレードは年々難しくなっているんだよ」と語り、思うようなチーム編成をできていないことに対する歯痒さも見せた。

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