〔口永良部島〕約1年ぶりに火砕流を伴う噴火 種子島・屋久島で降灰を観測(2/3)

福岡管区気象台と鹿児島地方気象台によると、鹿児島県屋久島町の口永良部島で、きょう3日05:31に火砕流を伴う噴火が発生しました。噴火は21:00現在も継続しています。
噴火後も防災上の警戒事項に変更はありませんが、気象台は、3日06:42と16:15、口永良部島に「火山の状況に関する解説情報」を発表し、火口から概ね2kmの範囲では、火砕流や噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石などに警戒するよう呼びかけています。

気象台によると、口永良部島の新岳では、きょう3日05:31に噴火が発生し、気象衛星観測で噴煙が火口縁上7000mまで達しました。この噴火で火砕流が発生し、火口から南西側900mまで達したほか、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から約600mに達しました。さらに、噴火後の聞き取り調査や現地調査などで、屋久島北部と種子島南部で降灰が確認されました。
口永良部島で火砕流を伴う噴火が発生したのは、昨年(2019年)1月29日以来です。この噴火の後も、ごく小規模な噴火が続いています。
口永良部島では活発な火山活動が継続していることから、気象台では今後の火山活動に留意するよう呼びかけています。

■警戒・注意事項
【警戒】
・新岳火口から概ね2kmの範囲:噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石
・新岳火口から概ね2kmの範囲および向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸の範囲:火砕流
【注意】
・風下側:火山灰、小さな噴石

【噴火警戒レベル】●=現在の噴火警戒レベル
・レベル5(避難):危険な居住地域からの避難等が必要。
・レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮者の避難等が必要。
●レベル3(入山規制):登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。
・レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。
・レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

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