原発事故から自主避難、母親の「苦悩」 8日に映画上映

 東京電力福島第1原発事故で自主避難を余儀なくされた母親たちの苦悩を描いたドキュメンタリー映画「ふたつの故郷を生きる」(中川あゆみ監督、2018年)の上映会が8日、川崎市中原区のエポックなかはらで開かれる。自身も自主避難者で避難者支援にも取り組む同市在住の松本徳子さんの講演もある。

 映画は原発事故の健康被害からわが子を守るため、夫を残して自主避難を強いられた母子や支援者らの姿を追った。避難指示区域外からの避難者にとってほとんど唯一の生活補償といえた住宅の無償提供が2017年3月に打ち切られ、母親たちが経済的、精神的困窮に追いやられている現状を浮き彫りにする。

 松本さんは支援団体「避難の協同センター」の代表世話人を務めており、自身を含めた避難当事者の苦しみを語る。

 主催する市民団体「脱原発かわさき市民」は「当事者が勇気を持って訴える姿を知ってほしい」と呼び掛けている。午後2時から。資料代800円(学生無料)。問い合わせ・チケット予約は、木瀬慶子さん電話080(3494)2411。

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