球磨川下りの改善探る 人吉市でIT活用コンテスト

IT技術を使った球磨川下りの課題解決策を提案するハッカソンの参加者=人吉市

 IT技術を生かして球磨川下りの課題の解決策を探るコンテスト「ハッカソン」が25、26日、人吉市の中小企業大学校人吉校であった。ハッカソンは、ITなどの技術を駆使するハックとマラソンを組み合わせた造語。

 コンテストには、県内外からIT技術者や学生ら23人が参加。25日は球磨川下りを体験し、4チームに分かれて、「船頭不足」「顧客の属性が把握できていない」などの課題について意見を出し合った。

 26日はチームごとに改善策を発表。衛星利用測位システム(GPS)を用いることで、航路をデータ化して船頭の後継者育成に役立てる仕組みやスマートフォンにSNS映えするスポットを表示するアイデアなどを提案した。

 発表を松岡隼人市長ら5人が審査。舟に設置したカメラで乗客の笑顔を撮影しながら、年齢層や性別などの情報を蓄積する取り組みを提案したチームが優勝した。

 第三セクター「球磨川くだり」の瀬崎公介社長(42)は「1年以内に、提案していただいたことの一つでも実現したい」と話した。(吉田紳一)

熊本日日新聞 2020年1月28日掲載

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