NECなど6社、地域活性化に貢献する「空間音響MR」サービス事業促進のためコンソーシアムを設立

日本電気株式会社(以下、NEC)、および株式会社コアミックス、総合商研株式会社、一般社団法人日本地域情報振興協会、株式会社フレッシュハーツ、有限会社ル・スポールの6社は、音響定位技術やAR技術を活用した「空間音響MR(以下、SSMR)」サービス事業を促進するために「SSMRビジネス推進コンソーシアム」を設立した。SSMRは、Space Sound Mixed Realityの略で、顔の向きや移動方向に関係なく音源を空間に仮想的に固定するNEC独自技術である「音響定位技術」を用いている。顔の向きを変えても一定の方向から音が聞こえるため、周囲のモノから実際に語り掛けられているような効果を演出することが可能だ。また、仮想的なエリアの境界を作るジオフェンスを独自ノウハウに基づいて設定し、利用者の詳細な位置情報や動きによって音声コンテンツの起動タイミングを制御する。さらにAR映像を組み合わせることで、現実世界の風景とバーチャル空間が融合した新たな体験を実現する。同コンソーシアムでは「いつもの街をテーマパークに」をテーマに、SSMRを活用して歴史・文化遺産や観光施設・観光名所などへの集客を促進して、地域の活性化に貢献するほか、企業研修や教育など幅広い分野に展開する。幹事会社6社がエリア開拓やコンテンツ調達・制作、サービス運営などの領域をそれぞれサポートする。各幹事会社の主な役割は以下の通り。

  • NEC:全体統括、プラットフォーム提供
  • ル・スポール:プロモーション、サービス運営
  • コアミックス:コンテンツ調達、地域活性化の知見提供
  • フレッシュハーツ:コンテンツ制作、アプリ制作
  • 日本地域情報振興協会:エリア開拓、パートナー開拓、地域活性化の知見提供
  • 総合商研:エリア開拓、パートナー開拓、地域活性化の知見提供

さらに幹事会社は全国各地域のパートナー企業・各種団体の参加とサービス導入・運営を促進し、2020年度中に各47都道府県に、1件以上のサービス実現を目指すとした。同コンソーシアムの取り組み第一弾として、NEC、ル・スポール、フレッシュハーツを中心に、香川県善通寺市の真言宗善通寺派の総本山でもあり、弘法大師空海の御誕生地 善通寺(以下、善通寺)で、2月10日からサービスの実証を実施する。善通寺は四国八十八カ所霊場第七十五番札所としても知られており、今回の企画では、国史跡「讃岐遍路道」に指定された総面積約45,000平方メートル境内を、米国を拠点に活躍するイラストレータのジョセフフォルト氏作画によるお遍路案内キャラクターと楽しみながらまわる。なお、同実証は2023年の空海誕生1250年を記念した「弘法大師御誕生1250年記念事業」の一環として行われる。

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