新型肺炎流行で、上海スポーツ当局が全イベント中止を勧告。F1は中国GPプロモーターの要請を待って決断か

 中国・上海のスポーツ連盟が新型コロナウイルスの流行が終息するまで、同市でのスポーツイベントすべてを中止するべきであるとの主張を表明した。これにより4月に予定されている2020年F1第4戦中国GPの中止あるいは延期の可能性がますます高まってきたものと考えられる。

 SNSで示されたメッセージには、「(新型コロナウイルス)流行中にスポーツイベントは開催されるべきではない」「流行が終息するまで、すべてのスポーツ活動(すべての種類のスポーツイベント、展示会、国際交流イベント)を一時中止すべきである」と記されている。

 2月5日時点で、中国政府もF1中国GPプロモーターも、4月17日から19日のグランプリの変更について、公式な声明を発表していない。
 今週、FIA、商業権所有者リバティ・メディア、一部F1チームから成るF1ストラテジーグループが会合を行い、2020年の中国GPを延期あるいは中止する可能性について協議した。

 ロイターによると、FIAとリバティ・メディアは、中国GPプロモーターからグランプリの延期あるいは中止を正式に要請されるのを待っているという。リバティ・メディアは自身が先に中止の判断を下して巨額の開催料金を失うことを恐れていると、ロイターは推測している。

 中国で発生した新型コロナウイルスの感染拡大は収まる様子を見せず、5日の段階で感染者数は2万8000人を超え、死者は約560人に上っている。

2019年F1第3戦中国GP セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

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