【動画】佐世保市・“逆側”からの九十九島 間近に迫る島々

見る場所や角度、天気、潮位で、さまざまな表情を見せる九十九島。迫力十分な“逆側”からの景色も魅力の一つだ=佐世保市

 佐世保市を代表する景勝地九十九島は、俵ケ浦半島にある展海峰からの眺めがよく知られている。普段は見ることが難しい“逆側”からの景色を見たくて、日野町から小型無人機ドローン「空彩4号」を飛ばした。
 展海峰から望むよりも、島々は間近に迫る。曇り空から晴れ間がのぞくと、海や木々は青々と輝きだす。遊覧船は白い航跡を描きながら、ハマチの養殖いかだ、牧の島、鳥の巣島、桂島の近くを過ぎ去っていく。奥には俵ケ浦半島が横たわっていた。
 日野町の隣の鹿子前町に江戸時代から代々暮らす遠藤清明(せいあき)さん(84)を訪ねた。子どものころは、手こぎ舟で牧の島まで遊びに行った。昭和30年代には、地元の子どもを連れて、砂浜のある鳥の巣島などでキャンプをして楽しんだという。潮が満ちると、樹木ぎりぎりまで海面が迫る。干潮時はごつごつとした岩肌がのぞく。潮の干満でも異なる表情を見せてくれることを教えてくれた。
 見る場所や角度、天気、潮位…。同じ条件の景色はない。迫力十分な“逆側”からの景色も、魅力の一つだと思った。

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