「いいね」はほしいが、一眼レフカメラは重い……
山行中にカメラをどっしり構えている山の写真愛好家たち。
一眼レフカメラで撮影した迫力のある山写真なら、きっとSNSでも「いいね」をもらえるとはわかっているけれど、何より一眼と三脚って重そう!
山道具に加えて、さらに一眼を追加なんて「自分には無理。スマホで十分です……」と気後れしてしまいます。
実はコンパクトな一眼レフもあるのです
2019年11月にオリンパスより発売された「OM-D E-M5 Mark III」はマイクロフォーサーズシステムを起用した、小型で軽量なミラーレス一眼カメラ。薄さではスマートフォンに譲るものの、大きさはそれほど変わりません。
マイクロフォーサーズシステム規格とは、一眼レフカメラの規格をミラーレス構造に最適化したもの。このことにより、一眼レフカメラに比べ、画質はそのままに、レンズも含めたシステム全体の薄型・小型化が実現しました。
スマホとの幅サイズ比較でも、小型カメラであることはご覧の通り。またフルサイズの一眼レフカメラがキットレンズ込みで1,000g前後のものが多い中、700gを切る重さとなっています。
またカメラはボディー単体でも販売していますが、初めて一眼カメラを使う人にはキットレンズがおすすめ。このレンズは約10.7倍のズームができ、焦点距離も35mm判換算で28-300mmの撮影が可能。広角域から望遠域まで楽しめてしまう、高倍率ズームレンズとなります。
※キットレンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED14-150mm F4.0-5.6 II
「28mmと300mmってどんなふうに撮れるの?」という人は、下の写真をご覧ください。
同じ位置から撮った富士山でもこれだけのズームの幅があるのです。近くのものも遠くのものも1本で撮影できるなら、山行にはぴったりですよね。
スマホとミラーレス一眼、スペックや動作は違うの?
今回はこの小型ミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M5 MarkⅢ」とスマートフォンを使って、実際の山行で撮影結果を比較してみることに。
2人並んでカメラを構えてみた感じ、機器の大きさの違いはそれほど感じないですよね?!
今回使用した機器のスペックをまずは比較。
- OM-D EM-5 Mark Ⅲ,某スマートフォン
- 画素数,2037万画素,1200万画素
- 手ぶれ補正,5軸手ぶれ補正,手ぶれ補正
- 連写速度(最大),30コマ/秒(S-AF),10コマ/秒
- 動作環境温度(動作時),-10℃〜40℃,0℃〜35℃
もちろん、スペック上はミラーレス一眼に分があります。70%近くの登山者(YAMA HACKアンケートより)がスマホを使っているという事実がありますが、スペックだけではわからない一眼カメラならではのポイントを見ていきましょう!
被写体を見つけてからのアクションが早い!
行動中もストラップで首にかけておいた「OM-D E-M5 Mark III」はカメラを取り出すというワンステップがありません。電源を入れ、ファインダーをのぞいてシャッターを押せば終了。機動性も優れています。
一方、普通スマホはポケットにしまっていることが多く、そこから取り出し、ロックを解除し、アプリを起動させ、シャッターを押すという作業が必要。その間に貴重なチャンスを逃している……なんてことも。
液晶画面とファインダーの両方が使えるのが、とても便利
スマホでの撮影に慣れている人は、液晶画面をタッチして撮影する方が便利と思うかもしれません。でも強い日光の下や真っ白な雪野原など、明るい場所で液晶画面は見づらいと感じたことはありませんか?
こんなときにはビューファインダーの出番です。外光の影響を受けずにしっかりと被写体を見ることができます。
そして液晶モニターでの撮影ももちろんできます。こちらは可動式なので、例えば、上の沢の写真のようにレンズを近づけるとファインダーが覗けないような被写体や、上からや下からのアングルで捉えたい被写体に対しても、モニターを動かすこと自由なアングルで撮影ができます。
また、スマホと同様に液晶画面をタッチしてシャッターを切ることも可能です。
風景・料理・動物。「SNS映え山フォト」3本勝負
今回、写真対決に選んだのは、北八ヶ岳の「しらびそ小屋」までの日帰りハイク。
1月中旬ということもあり雪が積もっていますが、常緑樹のしらびそが群生する森は、冬枯れの時期には貴重なロケーション。
薪ストーブのあるレトロな小屋、おいしい料理あり、リスや野鳥が遊びに来るというのも、被写体としては完璧。登山者が撮りたいものが揃っているのです。
ちなみに今回のスマホとミラーレス一眼の撮影者は、ともに写真は素人。技術とセンスのなさはカメラの機能でカバー!という2人です。
緑のグラデーションに雪のニュアンス。光を活かした「風景」に挑戦
撮影日は時折陽が差すけれど、うっすら曇りの冬空。
曇りの日は光がフラットになってしまい、全体的に陰影が出づらい写真になりがちです。また雪の白はさらにそれを助長してしまいます。
そんなときに一瞬の木漏れ日が差し込んできました。これはシャッターチャンス!!
▲スマホで撮影
▲OM-D E-M5 Mark Ⅲで撮影
同じような構図で撮ってみましたが、ミラーレス一眼では広角で撮影することで、広さや奥行き感を出すことができました。またしっかりと木漏れ日を写し込み、シラビソの葉のディティールも潰れず表現することができました。
米粒まできりっと美味しそう。シズル感あふれる「料理」はどっち?
約2時間のスノーハイクを終えて、到着したのは東天狗岳を望む「しらびそ小屋」。
宿泊客は予約をすれば厚切りトーストが朝食に用意されることでも人気です。今日はランチのカレーをいただきます!
▲「わーい!懐かしい感じのカレーだ!」とスマホでパシャリ。
スマホでも普通に美味しそうに撮れています。これはまあまあ想定内の結果。
ではミラーレス一眼で撮ってみましょう。
▲OM-D EM-5 MarkⅢで撮影したカレー。
米粒のひと粒ひと粒がしっかりと描写され、カレールウ表面のシズル感や色の深みも増しています。
さらになんとも温かく美味しそうな湯気が!!!
外は氷点下。どちらのカレーが温かく、美味しそうに見えるか、一目瞭然の結果に。
望遠&手ぶれ補正で、動きの速い「動物」の一瞬を捉えよ!
しらびそ小屋には森の動物たちがやってくることでも有名。動物たちを驚かさないよう、ロープが張られた先に餌台があります。
今日はハシブトガラがやってきました!!
このような場面では近づくと動物に逃げられてしまうので、離れた場所から撮影するのが基本。
やったーーー!!! ばっちり撮影できた!!!
▲スマホのデジタルズームを使い撮影
……ん、撮れてはいるものの微妙。
スマホではデジタルズームを最大まで使用しましたが、この大きさが限界です。また解像度も荒く、せっかくの決定的瞬間が残念な1枚に……。
▲OM-D E-M5 Mark Ⅲで望遠レンズを使い撮影
おおお!!!
餌をついばむのに一生懸命な鳥を顔の表情がわかるくらいまで、大きく捉えることができました。OM-D EM-5 Mark ⅢのAF(オートフォーカス)も速く、また強力な小型5軸手ぶれ補正機構によって、このようなカットを撮影できることができたのです!。
手ぶれといっても単に上下・左右だけでなく、縦軸の角度ぶれ(ヨー)、横軸の角度ぶれ(ピッチ)、回転ぶれがあります。その5つをすべて補正することで、急いで望遠レンズを使用して撮影しても、手ぶれを起こさずに撮影することができるのです。
上の写真は北八ヶ岳へ向かう道中の双葉SAで撮影した富士山の比較です。
例えば、北アルプスのような山が連なる稜線を、反対側の山頂からズーム撮影するというシチュエーションでは、ミラーレス一眼ならではの光学ズームと描写力が特に際立ってきます。
ミラーレス一眼が得意な「山フォト」はまだまだあります
普段、登山で撮るようなスナップショットもきれいに撮れる「OM-D E-M5 Mark Ⅲ」ですが、さらに機能を活かすことで、スマホではなかなか難しい被写体も写すことができます。
【山でこそ撮りたい星空】
長秒露光が必要な「星空撮影」。街の明かりがなく360度の夜空は誰もが撮ってみたい被写体。ライブコンポジット機能(カメラに内蔵された比較明合成機能)を使用すると、このような美しい星の光跡写真を撮ることができます。。
【背景ボケを活かした印象的な人物写真】
気軽なスナップショットもいいけれど、光がきれいな山ではナチュラルな表情のポートレイトもぜひ撮りたいもの。キットレンズの望遠側を使って撮影すれば、背景のボケを活かし、人物を浮かび上がらせる写真を撮ることもできます。
「OM-D E-M5 Mark Ⅲ」が山におすすめできる理由
このように山で撮りたいものをしっかり捉えるミラーレス一眼カメラ「オリンパス OM-D E-M5 Mark Ⅲ」。
小型で持ち運びしやすく、ミラーレス一眼ならではの撮影に特化した高機能はもちろんですが、実はそれ以外にも「山にぴったり」な理由があります。
「防塵防滴・耐低温・-10℃」のタフネスは山行の相棒に最適!
アウトドアアクティビティにつきものの、突然の雨や水濡れ。でもこの「OM-D E-M5 Mark Ⅲ」は防塵・防滴設計なので山でも安心して持っていくことができます。
せっかくいいカメラでも、フィールドに持ち出すのが心配で使えないとなるともったいない! そういった点でアウトドア愛好家が選ぶファーストモデルとして人気なのです。
また一般的なデジタルカメラは寒冷地(氷点下以下)で使用すると、液晶の凍結や電池能力の低下、動作の鈍りなどが起こりうるのですが、マイナス10度まで対応しているので、今回のような雪山などシビアな環境でも使用可能です。
モバイルバッテリーがあれば「USB充電」ができます
いまや登山の携行品として欠かせない「モバイルバッテリー」。
前機種からのアップグレードとして、USBからの充電が可能となりました。これで縦走などの際のバッテリー切れにも備えることができます。モバイルバッテリーはスマホと共用できるので、携行品(予備電池)が減るのもうれしいポイントです。
スマホとカメラを分けるメリットはあるの?
「OM-D EM-5 MarkⅢ」の画質の良さやアウトドアフィールドでの優位性はわかったけれど、スマホユーザーならきっとまだこう思うはず。
カメラ機能を2台も持ち歩かなくてもいいんじゃない?
もちろんスマホのカメラ機能も進化していますし、記録だけならそれだけで十分と思う人もいるかもしれません。
ただ、スマホはGPS機能や緊急連絡ツールも兼ねており、いまの登山では必須アイテムです。撮影に夢中になってしまい、うっかり落下による「破損」や「バッテリー切れ」といったトラブルはできるだけ避けたいもの。
軽量化を最優先するがあまり、1つの機器にあらゆる機能を集約してしまうのは、リスクヘッジの面でもあまりおすすめできません。
「いい写真」ならSNSでも山の感動をシェアしたくなる
このカメラにはWi-Fiが搭載されており、スマホに専用アプリ「OI.Share」を入れれば、カメラからSDカードを取り出さなくても、簡単にスマホに写真転送が行えます。
一眼画質で撮れたお気に入りの写真をSNSなどでリアルタイムにシェアすることもできます。
SNSを眺めていても、素敵な山の写真が見つかれば、その山に行ってみたくなり「いいね」を押したくなります。
OM-Dユーザーたちはハシュタグ「#omdem5」をつけて、写真を投稿しているので、参考になる撮影例も見つかるはず。ぜひSNSで「山の感動」をシェアしてみてくださいね。
Sponsored by オリンパス株式会社
撮影協力:秦 達夫