マグヌッセン、2020年シーズンに向けて準備万端「休暇とトレーニングのバランスを取れた」

 ハースF1チームのケビン・マグヌッセンは、シーズンオフの間に行う厳しいトレーニングと休暇のバランスを取ることができ、2020年シーズンに向けて準備ができていると語った。

 2020年は大きな技術レギュレーションの変更はないものの、チームはそれぞれのマシンをより速いものに仕上げる道を探っている。マグヌッセンは、ドライバーは厳しさを増す挑戦に臨む準備をしなければならないと考えている。

「マシンがますます速いものになっていることは分かっている」とマグヌッセンは火曜日にデンマークのトークショー番組で語った。

「そしてそうなると僕たちドライバーにはさらに負荷がかかる。強靭な身体が必要だ」

「シーズンが始まると、筋肉量を維持するのが難しくなる。なぜなら移動が多いからだ。だから僕はまた筋肉が少し落ちてもいいように、多めに筋肉をつけようとしているんだ」

 そんなマグヌッセンだが、休暇中に厳しいトレーニングを休むことを自分に許したのだという。デンマークの通信社『Ritzau』によると、マグヌッセンは「シーズンが終わった直後は、完全に休むことにしたよ」と話したという。

「僕は一息ついて、エネルギーを再充電するために完全にトレーニングを休んだ」

「でも早めにトレーニングを再開したよ。リラックスして友人や家族と過ごすことと、激しいトレーニングをすることのバランスをうまくとることができた。僕は準備ができていると感じている」

 マグヌッセンが2019年よりも良いシーズンを過ごすことを望んでいるのは確かだ。昨年ハースはコンストラクターズ選手権で9位に落ち、マグヌッセンはドライバーズランキングで16位に沈んだ。

 ハースの2019年型マシン『VF-19』のハンドリングにまつわる問題に対し、マグヌッセンとチームメイトのロマン・グロージャンは途方に暮れていたようだった。マグヌッセンは、2020年は技術面の状況も把握する必要があると認めている。

「技術面で重点を置くべきことがあるから、僕は技術的な知識を増やしてきた。技術面に集中し、それについて多くの話し合いをすると、たくさんのことを学ぶことにもなるからね」

■「ロマンに勝てなかったら、トップチーム入りはないだろう」

 またマグヌッセンは、デンマークの『BT』紙のインタビューで、自分の夢はF1でトップ10に入賞することではなく、チャンピオンになることだと述べた。

「僕がF1にいるのは、僕の夢が世界チャンピオンになることだからだ。トップ10に入ることは夢ではない」

「自分の最盛期のすべてにおいて、7位を争ってレースをすることで過ごすことは想像できない。それに、もし今後12年や15年のうちに引退したとして、自分のベストリザルトが2位だとしたら、特に誇りに思えるようになるとは思わない」

「厳しい過程だよ。でも長い間より良いパフォーマンスを発揮できたら、大きなチームのひとつに移籍できるかもしれない。だからそのドアを開けるまで、一貫性のある結果を出さなければならないんだ」

「自分は世界チャンピオンになれると信じられなくなるタイミングは来るだろうが、僕はまだその段階にはない」

「僕はル・マン24時間レースとデイトナ24時間レースで優勝する夢も持っているよ。でも、F1での夢はいまだにそれらよりも輝きを放っているんだ」

 またマグヌッセンは、どのドライバーにとっても第一の重要な目標はチームメイトに勝つことであり、それがモータースポーツにおける永続的な原則のひとつであることを認めた。

「それが真実じゃないと言ったら、嘘をついていることになる。もし僕がロマンに勝てなかったら、大きなチームはおそらく僕に目を向けることはないだろうね」

2019年F1第17戦日本GP ロマン・グロージャン、ケビン・マグヌッセン(ハース)

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