家族亡き後、手続きどうしたら? 青葉区がハンドブック作成

横浜市青葉区が初めて冊子化した「おくやみハンドブック」

 家族を亡くした人に、区役所などでどのような届け出や申請が必要になるかを漏れなく案内する「おくやみハンドブック~ご遺族のための手続き案内~」を、横浜市青葉区が作成した。生前に自分の意思を書き留めるための「エンディングノート」は横浜市内の各区が作成しているが、遺族のための手引きを冊子の形で発行したのは、市内18区で初めて。

 家族が亡くなると、死亡届や火埋葬許可に始まり、世帯主変更や保険証の返還など、遺族が行う届け出や申請は多岐にわたる。必要な手続きを忘れていたことに、後になって気付くケースも少なくない。

 ハンドブックでは、こうした手続きの漏れを防ぐために、亡くなった人の状況によってどのような届け出や申請が必要になるかをチェックリストで細かく示した上で、各項目の内容について詳しく説明し、区役所の担当窓口や公的機関を案内し、問い合わせの電話番号も掲載している。

 また国民健康保険証の返還と併せて葬祭費の支給申請ができることや、公的年金では未支給分を遺族が代わりに請求できることなど、申請をしなければ支給されない制度についても紹介している。

 このほか、携帯電話やインターネット、クレジットカードなどの民間事業者に対して必要になる手続きや、区役所で行われている相続に関する専門家の無料相談も案内している。

 冊子を作成した区戸籍課は「当初発行は千部で、利用した方の意見などを反映させ、来年度以降に改訂版を作りたい」としている。

 A4判で全24ページ。区役所1階の区民ホールや2階の同課窓口などで配布しているほか、区のホームページからもダウンロードできる。問い合わせは同課電話045(978)2225。

© 株式会社神奈川新聞社