メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、今月のある時点でルイス・ハミルトンと初回の契約交渉を行ないたいとしている。
ハミルトンとメルセデスとの現在の契約は最終年に入っているが、6度のF1世界チャンピオンである彼が2021年もF1ドライバーを続けることは間違いないだろう。だが最終的にフェラーリがハミルトンを魅了し、メルセデスから引き離す可能性もある。
最近の噂では、ハミルトンとメルセデスはすでに話し合いをしており、ハミルトンはチームに対して6000万ドル(約65億8000万円)以上の年俸を要求しているとも言われている。
しかし35歳のハミルトンは、将来についての交渉はまだ始まっていないと否定し、ウォルフもそれを認めている。
「最後に我々が会ったのはクリスマスパーティだ」とウォルフは『Auto Motor und Sport』のマイケル・シュミットに語った。
「我々は将来について少し話をした。それ以降はWhatsAppでやりとりしただけだ」
「10カ月の間働きづめだったのだから、休みをとることも重要だ。だから我々は12月と1月には会わずにおこうと決めたのだ。2月に物事がふたたび始まれば、話し合いの席につくことになるだろう」
メルセデスと最後に有利な契約をしてF1でのキャリアを締めくくるのは、ハミルトンにとっては迷うまでもないことに思える。しかしウォルフは、ハミルトンには他の選択肢がないわけではなく、メルセデスの方もそれは同様だと主張している。
「ルイスほど偉大なドライバーであれば、常に選択肢を持っているものだ」とウォルフは付け加えた。
「我々としても同じことだ。速いマシンを作る限り、我々は常にドライバーを選べる状況にある」
しかしウォルフは、個人的にも友好な関係にある人物と交渉を行なうことは、簡単な仕事ではないことを認めている。
「なぜなら、この特別なケースにおいて、我々の関心事は異なっているからね。たとえば、財政面に関することだ」とウォルフは語った。
「(過去の交渉が)どれだけ手ごわいものであっても、最後には常に握手で終わってきた。ルイスは最速のマシンに乗りたがっているし、我々は最高のドライバーを欲している」