エンゼルスのピーダーソン&ストリップリング獲得は白紙に

日本時間2月10日、ムーキー・ベッツや前田健太を含む大型トレードが合意に達したが、ドジャースがベッツを獲得したあとに行われる予定だったエンゼルスとのトレードは、どうやら白紙に戻されたようだ。ジ・アスレチックのケン・ローゼンタールは、「ドジャースとエンゼルスの間で取引は行われない」と自身のTwitterで伝えている。

ベッツらを含む大型の三角トレードが合意に達したことが初めて報じられた日本時間2月5日、それに伴う動きとしてドジャースがエンゼルスへジョク・ピーダーソンを放出してルイス・レンヒフォを獲得する見込みであることが報じられた。その後、このトレードはピーダーソンとレンヒフォによる1対1の交換トレードではなく、複数の選手を含むトレードであることが報じられ、エンゼルスがロス・ストリップリングを獲得する見込みであることも伝えられていた。

しかし、三角トレードでツインズからプロスペクト右腕のブルスダル・グラテロルを獲得する予定だったレッドソックスが、身体検査の結果、グラテロルの健康状態にクレームをつけ、トレードの再交渉が行われることに。最初のトレード合意から5日が経過した日本時間2月10日、「レッドソックスとドジャース」、「ドジャースとツインズ」という2つのトレードに分裂する形でようやく合意に達したが、着地点が当初の予定から変更されたことにより、ドジャースはエンゼルスとのトレードを白紙に戻したようだ。

ピーダーソンは27歳の外野手で、昨季は149試合に出場して打率.249、36本塁打、74打点、OPS.876を記録。典型的なプラトーン・プレイヤーであり、昨季の36本塁打は自己最多だったものの、すべて右腕から放ったものだった。一方、ストリップリングは30歳の右腕で、昨季は先発で15試合、リリーフで17試合に登板して4勝4敗、3ホールド、防御率3.47を記録。チーム事情により先発とリリーフを兼任するシーズンが続いているが、2018年にはオールスター・ゲームに選出されるなど、その実力は高く評価されている。エンゼルスでは先発ローテーションの一角を担うことが期待されていたため、投手力に不安を抱えるエンゼルスにとって、今回のトレードが白紙に戻されたダメージは小さくない。

なお、ベッツの加入によってピーダーソンは余剰戦力となるため、今後はエンゼルスを含めた他球団とのトレード交渉が行われると見られている。

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