手取り10万の現実 年収・税金は?一人暮らしは可能?

手取り10万の場合、どれくらいの家賃のアパートに住むといいのか、また一人暮らしは可能なのかは気になるところでしょう。手取りが10万円の場合の年収や社会保険料から、家賃や生活費、収入を増やす方法もご紹介します。

手取り10万 額面金額と年収

手取り10万円と言っても、額面金額は異なります。手取り10万円の額面金額や社会保険料、年収について見ていきます。

手取りとは

まずは「額面」と「手取り」の違いをおさらいしておきましょう。

「額面」とは、基本給や通勤手当、時間外手当、家族手当などの各手当を合計したもので、給与明細の「総支給金額」「支給額合計」の欄に記載されています。「手取り」とは、額面から所得税や住民税、社会保険料などが天引きされ、実際に手元で受け取れる金額を言います。給与明細の場合、「差引支給額」の欄に記載されている場合が多く見られます。次の式で見ると分かりやすいでしょう。

「額面(基本給、通勤手当、時間外手当、家族手当などの合計)」-「控除の合計額(所得税や住民税、社会保険料など)」=手取り

手取り10万の年収はいくら?

手取り10万の場合の年収を見てみましょう。手取り10万円の場合、一般的には月の額面は約12万円と考えられます。ボーナスなしの場合は年収換算すると150万円以上でしょう。

所得税、住民税、社会保険料はいくら?

実際に手取り10万円の所得税・住民税・社会保険料を計算してみましょう。「ファンジョブ」の「月給シミュレーター」で、「基本給12万円、東京都在住、40歳未満、扶養家族0人」で計算すると、以下のようになります。

総支給  120,000円

健康保険料 5,841円

厚生年金保険料 10,797円

雇用保険料 360円

源泉所得税 930円

控除額合計 17,928円

支給額(手取り) 102,072円

毎月17,928円が額面から引かれていることが分かります。控除の割合などは変わりますので、ここで出てくる額は参考程度にしましょう。

手取り10万の生活費

実際に手取り10万円で生活をすると考えると、生活費はどうなるでしょうか。具体的に見てみましょう。

都内と田舎の家賃相場

毎月の支出の中で多くを占めるのが「家賃」です。東京都内で一人暮らしをする場合の家賃相場を見てみましょう。

「SUUMO」の「東京都の家賃相場」を見ると、ワンルームの場合の相場は新宿区で7.5万円、墨田区で7.2万円、杉並区で6.8万円、三鷹市で6.2万円、町田市で5.2万円、八王子市で4.4万円、多摩市で4.3万円となっています。23区内の平均は7万円以上ですから、23区内に住むのは難しいでしょう。町田市や八王子市、日野市、あきる野市になると安くなりますが、それでも4万円以上と手取りの半分を占めてしまいます。

都内に住む場合、手取り10万円なら4万円程度の物件を選びたいところ。都内へは電車通勤が可能なので、埼玉南部に住むことも可能です。

田舎の場合、地域によって異なりますが、ワンルームなら2万~3万円ということも少なくありません。ただし車が必要な地域では車の購入費、ガソリン代、保険料、税金などがかかってしまうので、車を使わなくても済む、駅やバス停の近くに住むほうがいいでしょう。

生活費を見てみよう

家賃以外の生活費も計算してみましょう。

まずは「水道光熱費」です。まず「水道代」は月当たり約2,000円です。「電気代」は約4,000円。ただし夏や冬でエアコンを使用すると、1万円近くになってしまうこともあります。外出をしたり、石油ストーブを使用するなどの工夫をしてみましょう。

「ガス代」は約3,000円ですが、こちらも冬は使用量が増えるのでもう少し上がります。プロパンガスだと高くなってしまうので、都市ガスの物件を選ぶようにしましょう。

「スマホ代」は格安スマホにすれば約3,000円程度に抑えられます。ただしプランによってであり、Wi-Fiを導入すればさらに2,000~3,000円程度必要になります。以上の固定費の合計は「1万3千円前後」(夏冬の電気・ガス代、Wi-Fi抜き)でしょう。

流動費としてまずは「食費」ですが、仕事をしていると約2万~3万円が一般的です。月2万円の場合の食費は1日666円、3万円だと1,000円になります。他に「日用品や服飾費」を1万円、交際費を1万円と考えます。

家賃以外の固定費と流動費を合計すると約6万円。貯金をすることを前提とし、夏冬の電気代を考えるなら、家賃は「3万円」程度の物件が一般的でしょう。

参考

月収手取り10万円を詳しく調べました。|平均年収.jp

月10万の給料手取りで一人暮らしはやっていけるか【年収激低】|引っ越しまとめ.com

転職を考えるべき?

手取り10万円の場合、住む場所が限られ、好きにお金を使うことができないかもしれません。手取り10万円が全国的な平均から見て高いのか安いのか、転職するのが可能なのか、考えてみましょう。

手取り10万分布

国税庁の「平成28年度 民間給与実態統計調査」によると、「年収100万円超 200万円以下」の人は男性で7.3 %、女性で25.1%、合計で14.6 %になります。

分布を見ると少ない方ではあるので、副業や転職を考えてみるのも一つでしょう。

副業をするのも一つ

すぐに転職ができない人におすすめなのが副業です。所属している会社が副業可能か確認しつつ、副業を考えましょう。

転職や今後のキャリアを見据えて副業をするなら、クラウドソーシングがおすすめです。サイト作成、デザイン、データ入力、ネーミング、ライティング、システム開発・運用、動画制作などのスキルや興味があれば、「クラウドソーシング」での副業を始めましょう。

クラウドソーシングならパソコンでできますし、休日や夜など時間を選ばずに行うことが可能です。自分の好きな内容ならば気持ち的にも前向きになりますし、スキルアップにつながり将来の本業になる日がくるかもしれません。

家事代行、ベビーシッター、ウーバーイーツ配達員といった、「代行業」も副業の一つです。ブロガーやユーチューバーとして「広告収入」を得る方法もあります。興味や関心があれば「投資」を行ったり、「せどり・転売」もいいでしょう。

それぞれの副業に決まりがあったり、また知識も必要となります。自分が興味を持てるものや、これならできそうというものをいくつか選び、きちんと調べてから始めてみてください。

転職も考えよう

思いきって転職を考えるのも一つです。年齢が若いうちほど転職しやすいので、選択肢の一つとして考えておきましょう。

転職する際には、転職サービスを利用することをおすすめします。転職エージェントは転職相談のプロですから、転職市場の話を教えてくれたり、あなたに合った求人を紹介してくれるでしょう。

採用されやすくなるアドバイスをもらうことができたり、あなた自身の適職を判断してくれたり、あなたに合ったキャリアの相談に乗ってもらうこともできます。

まずは大手の転職エージェントに登録して相談してみましょう。転職エージェントをご紹介します。

リクルートエージェント

まずは「リクルートエージェント」です。同じ転職サイトに「リクナビNEXT」がありますが、こちらは自分で求人を探したり、経歴を登録しておくとオファーがくることのあるサービスです。

一方でリクルートエージェントは、業界に詳しいキャリアアドバイザーが、非公開求人も含めて求人を紹介してくれます。時期によって異なりますが、リクナビNEXTの求人数はおよそ9,000件に対し、リクルートエージェントはおよそ150,000件と大きく違いがあります。

履歴書の書き方や面接対策も行ってくれますので、リクルートエージェントを利用しましょう。

参考

リクルートエージェント

リクルートエージェントとリクナビNEXTの違い|リクルートエージェント

DODA

業界トップレベルの求人数を誇るDODA。20代後半~30代前半の求人をメインとしていて、未経験者向けの求人は他と比べると少なめです。キャリアや転職相談について詳しくしてもらえるので、今後の方向性についても考えることができるでしょう。

参考

DODA

一人暮らしは可能だが、工夫も考えよう

手取り10万円でも一人暮らしは可能なことが分かりました。ただし自由に物を買うのは厳しく、急な出費に対応するのは難しいかもしれません。

手取り10万円で暮らすとなれば、固定費や食費の節約、副業をするなど工夫をしたり、転職を視野に入れることを考えてもいいかもしれません。

参考

手取りの意味と月給・年収の額面から手取りを計算する方法|DUDA

月収手取り10万円を詳しく調べました。|平均年収.jp

正社員なのに手取り10万円という低すぎる給料で働いているならさっさと転職しよう|Raorsh~社会人の為の情報サイト~

手取り10万・11万の実態!額面年収・平均貯金は?一人暮らしは可能?正社員で年収は上がる|キャリアオタク

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