新型肺炎対策を協議 国際ツバキ会議を前に 五島

国際ツバキ会議開催中の新型コロナウイルス対策などについて話し合う実行委員=五島市役所

 各国のツバキ研究者らが五島市に集まる国際ツバキ会議(29日~3月6日)を前に、大会実行委員会(会長・野口市太郎市長)は10日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染対策について話し合った。中国からの関係者の多くが参加を中止。現時点で日程や内容に大きな変更はないが、事務局の市は、外国人が訪れる空港やホテルなどに体温計を設置し、水際対策を図る考えを示した。
 国際会議には、日本やオーストラリア、フランスなどの国際ツバキ協会会員ら126人が参加予定(10日現在)。ツバキに関する研究発表や情報交換を行う。期間の前半は「第30回全国椿サミット」も同時開催され、国内からもツバキ愛好家ら約260人が訪れる。
 国際会議には当初、中国から40人余りが参加する予定だったが、新型肺炎が拡大した影響で、既に30人以上がキャンセルした。市は先月から、県五島保健所や五島中央病院と協議し、島内で発症者が現れた際の対応などを確認。外国人が宿泊するホテル3施設と福江空港、福江港ターミナルなどに赤外線を使った体温計を設置する予定で、マスクやアルコール消毒液の確保も進めている。
 10日の会合で野口市長は「参加者には気持ち良く参加してほしい。肺炎が島内でまん延しないよう、しっかり対応する」と述べた。

© 株式会社長崎新聞社