
日本や韓国、マレーシアの大学などで学ぶ13カ国の学生が、被爆の実相や核兵器の現状について学ぶ「ユース・カンファレンス・イン・ナガサキ」が10日、長崎市内で始まった。12日までの3日間で、意見交換やディスカッションなどを通して理解を深める。
世界平和の構築や核兵器廃絶に向け、それぞれの国で活躍してもらおうと、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館が開催。約30人が参加した。
10日は、参加者全員で同祈念館や長崎原爆資料館を見学。被爆者の山脇佳朗さん(86)から英語で、体験を聴いた。田上富久市長からは、長崎の若者らの取り組みや、ローマ教皇フランシスコの訪問について説明を受けた。
インドからの留学生で、創価大大学院2年のアンキタ・セヘガルさん(31)は「長崎を訪れる人だけでなく、インターネット電話などで海外にいる人でも被爆者の話を聞けるような仕組みを作ったほうがいい」と提案。長崎大1年の本多奈和さん(20)は「それぞれの国で、核兵器についての視点が違っていて勉強になる。3日間で、自分なりに平和や核兵器について具体的に考え、語れるようになりたい」と話した。
11日は「なぜ核兵器はなくならないのか」などをテーマに参加者でディスカッション。最終日の12日はまとめとなる報告会を開く。