ウイグルの現状知って 逗子で弾圧テーマに講演会

「音信不通となっている家族の写真を前に収容者の即時解放を訴える在日ウイグル人=逗子文化プラザさざなみホール

 100万人以上が強制収容されているとされる中国政府によるウイグル人弾圧問題をテーマにした講演会「ウイグルの真実」が8日、逗子市の逗子文化プラザさざなみホールで開かれた。

 新疆ウイグル自治区にある強制収容所では職業教育や中国語教育を理由に、イスラム教や伝統的な生活を捨てさせ、習近平国家主席や中国共産党を礼賛するように強要する「思想改造」が行われているという。

 関東在住の在日ウイグル人5人が登壇。父が強制収容されている会社員のムハラム・ムハンマドアリさん(26)は「残された家族を監視するため、実家には監視カメラが設置され、漢人の監視人まで同居するようになった」と明かした。

 在日ウイグル人団体「日本ウイグル協会」のアフメット・レテプ副会長(42)は、新型コロナウイルスの感染がクルーズ船内で広がっている問題を例に「収容所では大勢が狭い部屋に閉じ込められ、集団感染の恐れが非常に高い。即時解放してほしい」と求めた。

 同協会などが企画し、市民ら40人が参加した。

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