フィリーズ・クレンタックGM 「予想を上回れる」と自信

フィリーズのマット・クレンタックGMは、成績予想システム「PECOTA」による順位予想を見ていないことを明言した。その「PECOTA」の予想では、フィリーズはメジャーで最も年俸総額の大きいチームの1つでありながら、77勝しかできずナショナル・リーグ東部地区で4位に低迷すると予想されている。しかし、これはコンピューターが叩き出した単なる予想に過ぎない。クレンタックは「我々はそれを上回ることができると思うよ」と自軍の戦力への自信を見せた。

自身の予想を尋ねられたクレンタックは「去年の我々は81勝だった。前年から1勝しか増やせなかったけど、予定通りにいかないことが多すぎたんだ」と昨季の戦いを振り返った。そして「今季はザック・ウィーラーとディディ・グレゴリアスを獲得できたし、ジョー・ジラルディ、ブライアン・プライス、ジョー・ディロンという優秀な指導者も加わった。投手も野手も層は厚くなっているし、彼らはスプリング・トレーニングで競争を繰り広げるだろう。昨季のチームより良い成績を残すと考えるのは、とても理に適っていると思うんだ」と昨季以上の成績を最低ラインに挙げた。

就任5年目のシーズンを迎えるクレンタックは、そろそろ結果を残さねばならない立場にある。ブライス・ハーパーなどの大型補強を展開した昨季を含め、過去2シーズンはいずれも好スタートを切りながらも失速。クレンタックの就任後、フィリーズは勝ち越したシーズンが1度もないのだ。ジョン・ミドルトン・オーナーは、ゲーブ・キャプラー監督とジョン・マリー打撃コーチを解任し、クリス・ヤング投手コーチも職を失った。今季も期待を裏切る結果に終わるようであれば、次にチームから追われるのはクレンタックだろう。

多くの資金を投入して一流選手を揃えるだけでなく、今季は「勝てる監督」としてヤンキース前監督のジラルディを招聘。フロントオフィスからのプレッシャーに打ち勝って、クレンタックがチームに「結果」をもたらすことができるか注目したい。

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