逗子斜面崩落、地盤風化「低温、凍結などの複合作用か」 国交省研究所が速報

はしご車に乗り、機材を用いて現場検証を行う県警捜査員(左)ら=逗子市池子

 神奈川県逗子市池子の斜面崩落事故で、現地調査を行った国土交通省国土技術政策総合研究所は14日、崩落の要因となった地盤の風化が「低温や凍結、強風などの複合的作用で早まった」などとする調査速報を公表した。2月下旬に最終報告をまとめる予定。

 同研究所によると、崩壊箇所の幅は8~9メートル、深さは1メートル前後。表土の下にある凝灰岩が強く風化し、亀裂が生じていた部分もあった。斜面下の高さ約7メートルの擁壁は無傷だったという。

 事故現場に最も近いアメダス(藤沢市辻堂)のデータでは、事故が発生した5日の最低気温は1.3度。現場から9キロほど離れた横須賀市内の雨量計では、1月28日~29日に34ミリの雨が記録されてからは、まとまった雨は観測されていなかった。

 調査は7日に実施され、今回の速報は県や逗子市に伝えられた。

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