遊具設置、災害時備蓄も推進 三浦市、ふるさと納税を活用

広場(右奥)に大型遊具が設置される潮風スポーツ公園=三浦市初声町下宮田

 神奈川県三浦市は、ふるさと納税の使い道を子育て環境の充実に特化した「みうらっ子応援プロジェクト」を活用し2020年度、子ども用の災害時食料の備蓄や公園での大型遊具設置などを進める。いずれも市民から要望があるなどして必要性を認識しながらも、財政状況から実現していなかったものという。

 市は19年度の同プロジェクトで▽災害時の子ども・乳幼児用食料の整備▽潮風スポーツ公園(同市初声町下宮田)内に大型遊具設置▽乳幼児健診での視覚・聴覚検査機器導入─などの費用として計4050万円をふるさと納税の目標額に設定。昨年12月までに集まったことで、20年度に3事業を実施することが決まった。

 防災面では、子どもたちの食料やおむつの備蓄を充実させる。市防災課によると、市内の中学生以下の子どもは約4150人おり、乳幼児180人分のミルクやおむつ3日分を購入するほか、小中学生の食料は6日分備蓄する。従来はそれぞれ1日分しかなかったという。調理用ガスコンロやカセットボンベも市内の津波避難所15カ所に備える。

 潮風スポーツ公園は、人工芝グラウンドや野球場、テニスコート、散策路はあるものの遊具はなかった。今夏以降、滑り台などの大型複合遊具を広場に設置する。また、市の乳幼児健診(3歳半)で使う視覚・聴覚検査機器を導入するほか、身長計や体重計、ベッドなども新調する。

 同プロジェクトは17年度にスタートし、小中学校での防犯カメラ設置などを進めてきた。20年度は一部の小学校のトイレ洋式化を用途として受け付ける予定という。

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